富士フイルムヘルスケアの最新のMRI。AIで再撮影のリスクを低減し、患者の負担を軽減できる=12日、横浜市西区のパシフィコ横浜(黄金崎元撮影)

富士フイルムホールディングス(HD)は17日、令和12年度を最終年度とする中期経営計画を発表し、6~8年度にヘルスケアや半導体材料を中心に約1兆9千億円を投資する方針を明らかにした。2つの成長領域に重点投資を行い、12年度に売上高4兆円、営業利益率15%以上を目指す。

富士フイルムHDの後藤禎一社長兼最高経営責任者(CEO)は都内で開かれた17日の説明会で「収益性と資本効率を重視した経営の推進で企業価値をさらに高めたい」と述べた。

同社はバイオ医薬品や画像診断機器のヘルスケア、半導体材料のエレクトロニクス、事務機器のビジネスイノベーション、カメラのイメージングの4つの事業を柱に据えている。

後藤氏は「(12年度に)すべての事業の営業利益率を10%以上にしたい」と意気込んだ。世界的に市場拡大が見込まれるバイオ医薬品や半導体材料の設備などに積極投資を行い、事業成長を加速させる狙いだ。

まずは8年度に売上高を3兆4500億円(5年度予想は2兆9600億円)、営業利益を3600億円(同2770億円)に引き上げる計画だ。

コニカミノルタと複合機など事務機器の部品調達で提携を協議しているが、今回の計画に業績への影響は織り込んでいない。(黄金崎元)

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