16日、ワシントンで行われた討論会で発言するパウエルFRB議長(AP=共同)

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は16日の討論会で、物価上昇率が目標の2%に向けて鈍化するとの確信を得られるには「予想されていたよりも時間がかかる可能性が高い」と語り、利下げ開始が想定していたより遅れる公算が大きいことを示唆した。

金融市場では6月にも利下げを始めると予想されていたが、最近ではインフレの根強さを踏まえて、9月にずれ込むとの観測が目立っている。

今月10日に発表された3月の消費者物価指数も前年同月比上昇率が3・5%と2カ月連続で拡大しており、パウエル氏は最近の経済指標は「明らかに私たちに自信を与えていない」と指摘。

物価上昇率の拡大が続く場合には「必要な限り現在の金利水準を維持する」との方針も示した。(共同)

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