九州電力の子会社で、再生可能エネルギー事業を担う九電みらいエナジーは6日、鹿児島県霧島市に地熱発電所「霧島烏帽子岳バイナリー発電所」を建設すると発表した。2026年度末の運転開始を目指し、今年9月に着工する。
同発電所は1990年代から調査が進み、2021年に霧島市に事業計画を提出していた。建設予定地は国有林。地中からの水蒸気や温水の熱で水より沸点が低い媒体を沸騰させ、その圧力でタービンを回すバイナリー方式で発電する。出力は4990キロワットで、年間送電電力量は約1万世帯の1年分の消費量に相当する約3200万キロワット時。
九電の地熱発電は今年4月に九電みらいエナジーに移管しており、同社の地熱発電所としては9カ所目になる。地熱発電は太陽光や風力と違い天候や昼夜に関係なく安定的な発電ができるため、同社は長崎、大分、熊本県内でも地熱資源調査を進めている。【久野洋】
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