鉄板の上でジューっと音を立てる、分厚いサーロインステーキ。

ジューシーで、甘みのある味わいが特徴のアメリカ産牛肉が人気のステーキ専門店「市ヶ谷テキサス」。

しかし今、価格高騰の波が押し寄せ、店のオーナーが悲鳴を上げる事態に。

市ヶ谷テキサスの近藤秀士店長は、「アメリカ産牛肉が特に値段が上がって、大変苦労している」と語る。

アメリカ産牛肉の仕入れ価格は、ほぼ毎月のように上昇し、そのため2024年3月に、ほとんどのメニューを2割から3割ほど値上げに踏み切ったという。

近藤店長は、「(ランチタイムは)100名以上のお客さまが来ていたが、値段が上がったことにより、80名程度に落ちてしまった」と語った。

アメリカ産牛肉が高騰する中、“ある牛肉”に注目が集まっている。

株式会社藤森畜産の代表取締役、藤森秀浩さんは、「オーストラリア産のお肉です。アメリカ産よりも、安くて買い求めやすい」と語る。

外国産牛肉は、いずれも値上がりを続ける中、アメリカでは特に干ばつなどの影響で、生産量が減少したことで値上がりに拍車がかかる一方、オーストラリア産の牛肉の生産は好調で、その分、価格が抑えられているという。

「ビーフアップトーキョー」は、店長が厳選したオーストラリア産牛肉を扱うステーキ専門店。

店長の山下耕司さんは、「(アメリカ産よりも)オーストラリア産の方が値上がり幅が小さい。オーストラリア産は他の牛肉と違い、赤身が多くてさっぱり食べられるのが魅力」と語る。

しかし、精肉店によると、オーストラリア産牛肉の輸入を一部禁止していた中国がその制限を解除したことにより、今後、中国での需要がさらに高まり、価格高騰の波が押し寄せる可能性があるという。

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