第一生命保険本社で発表された2023年の「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」ベスト10=東京都千代田区で2024年5月30日午前10時9分、井口彩撮影

 「増えるのは 税と贅肉(ぜいにく) 減る贅沢(ぜいたく)」――。第一生命保険は30日、2023年の「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」(通称・サラ川)のベスト10作品を発表した。1位に選ばれたのは、税負担や体に付いた余分な肉という「減ってほしいもの」ばかりが増え、物価上昇などの影響でぜいたくするのは難しい世知辛さを詠んだ一句だった。

 2位にも物価高による負担の大きさを描いた「物価高 見ざる買わざる 店行かず」が入った。4位の「50代 給与も肩も 上がらない」では、懐事情や健康に不安が浮かぶ中年世代の悲哀を描いた。

サラっと一句!わたしの川柳コンクール

 3位は「マスクなし 2年目社員の 笑顔知る」。23年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行され、マスクをしない人が徐々に増える中で感じた新鮮な驚きを句にした。

 そのほか、「PayPay(ペイペイ)を 覚えた父の 無駄遣い」「パスワード チャンス3回 震える手」など、スマートフォンを巡る日常の出来事を面白おかしく詠んだ作品も上位にランクインした。

 今回の応募総数は約6万6000句。その中から第一生命が選んだ優秀100句を対象に、約5万人のサラ川ファンがインターネットなどで投票してベスト10を決めた。【井口彩】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。