九州運輸局が入る福岡合同庁舎=福岡市博多区で、吉川雄策撮影

 タクシー会社が運営主体となり、一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶ「日本版ライドシェア」が、福岡市やその近郊の「福岡交通圏」でも早ければ5月末に始まる。国土交通省九州運輸局によると、対象地域のタクシー会社95社のうち現在、41社が参入意向を示しており、最大で1日260台の運行を認める。

 日本版ライドシェアは4月から東京都や神奈川県、愛知県、京都府の一部地域でスタートした。国から許可を受けたタクシー会社の管理のもと、一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶ新たな仕組み。タクシー会社は安全指導や車両点検整備の責任を負い、利用者はタクシー運賃と同等の料金を原則キャッシュレスで支払う。

 福岡交通圏は福岡市や福岡県春日市、大野城市など8市と粕屋郡7町が対象。国交省が配車アプリデータを基に算出した結果、このエリアでは▽月~木曜に220台▽金、土曜に520台▽日曜230台――が不足しており、当面は各曜日、この不足台数の半数で運行を認める。

 運行できる時間帯は月~木曜の午後4~9時台、金、土曜の午後4時~翌午前5時台、日曜の午後3~9時台とする。九州運輸局福岡運輸支局の担当者は「ライドシェアの開始でタクシー不足の解消につながれば」と話す。【下原知広】

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