天神交差点に建設中のワン・フクオカ・ビルディング=福岡市中央区で2024年5月21日、吉田航太撮影
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 西日本鉄道が福岡市中央区天神1で建設中の「ワン・フクオカ・ビルディング」(略称ワンビル)の外観がほぼ完成し、オフィスフロアの一部が21日、報道関係者に公開された。2025年春の開業に向け、工事が順調に進んでいることをアピールした。

 ワンビルは、福岡市の再開発促進事業「天神ビッグバン」で、容積率の緩和などの特典を受けて建て替えられる。西鉄の本社機能などがあった「福岡ビル」や商業施設「天神コア」「天神ビブレ」の跡地約8600平方メートルに建つ。地上19階、地下4階、高さ約97メートルで延べ床面積は約14万7000平方メートル。ホテル、オフィス、商業施設などで構成する。

 公開されたのは9階と16階のオフィスフロア。長さ約100メートル、幅約80メートルのフロア内は、中央部のエレベーターホールを除き、約1400坪(約4620平方メートル)ある。西鉄によると、賃貸オフィスビルのワンフロアとしては西日本最大規模の広さ。坪単価は3万2000円で、約130坪(約429平方メートル)から貸し出す。8~17階のオフィスフロアのテナント誘致は契約見込みを含めて6割に達しているという。

 オフィスフロアには高さ約2・7メートルの窓があり、地上約70メートルの16階からは約3・5キロ離れた「みずほペイペイドーム」など福岡市の街並みを一望できる。二重サッシ構造で内側の窓を開けて換気をすることができる。

 西鉄の担当者は「広々とした無柱空間で、感染症対策などにも取り組んでいる。天神の新たな象徴となるようなビルにしたい」と話した。【下原知広】

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