京都大学はノーベル物理学賞候補の野田進教授が発明した半導体レーザーの実用化を進めるため、研究所を設立したと発表しました。
■ビームの品質を劣化させることなくレーザーの高出力が可能に
ノーベル物理学賞候補で、京都大学大学院工学研究科の野田進教授が発明した半導体レーザー、「フォトニック結晶レーザー」は、フォトニック結晶と呼ばれる人工的な光ナノ構造を用いることで、ビームの品質を劣化させることなく、レーザーの高出力が可能になりました。
■50以上の民間企業と連携
この技術はロボットの自動運転や金属加工など、さまざまな分野への応用が期待されていて、京大は50以上の民間企業などと連携してきました。
■研究者が基礎研究に専念できる研究所設立
野田教授などは今月2日に「一般社団法人京都大学フォトニック結晶レーザー研究所」を設立し、ここで実践的な研究開発や企業連携などを担うことで実用化をより進められ、研究者は基礎研究に専念できるということです。
■「大学と切り離して社会実装につながっていくような組織作ってきたい。その一歩」
【京都大学大学院工学研究科 野田進教授】「(大学と)うまく切り離してより社会実装につながっていくような組織を作っていきたいと思っていた。その第一歩に立てたという意味で非常にうれしく思っている」
研究所は京都市西京区の桂キャンパスを拠点に、来年4月からの本格稼働を予定しているということです。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。