JR 福島駅西口の構内にある「パワーシティPivot(ピボット)」について、運営するJR東日本の子会社は、営業している26店舗のうち5店舗が2025年1月末で閉店することを12月2日に発表した。閉店するのは、精肉や鮮魚を扱う専門店などで、店内をリニューアルし集客力の向上を目指すためとしている。

1997年の開業から27年目を迎えたピボット。開店当時は、駅周辺に賑わいを生み出す場所として期待されていた。
今回の5店舗の閉店にともない懸念されるのが、駅周辺の空洞化が進むこと。JR 福島駅西口では2024年5月にイトーヨーカドー福島店が閉店するなど、生鮮食品を買う場所がほとんどない。
近くに住む高齢の女性は「東口に行かなくてはならない。膝が痛いから、ちょっと不自由だし、なかなか大変。寂しいよりも困る」と話す。また別の人は「閉まってしまうのは、すごく残念。イトーヨーカドーも閉まったので、ちょっと西口が寂しい街になるという懸念はある」と話した。

2024年は福島駅周辺の空洞化が話題となった一年でもあった。
まず福島駅東口の再開発ビルだが、資材価格の高騰などで当初の計画から規模の縮小・開業時期の延期があった。9月の市議会で2029年度の開業を目指す方針が示されている。
そして5月には、福島駅西口のイトーヨーカドー福島店が閉店。跡地の利用方法はまだ決まっていない。

ピボットでは現在4つの空き店舗を含めたテナント交渉が進められているが、リニューアルオープンの時期については明らかにされていない。運営会社は、計画が決まり次第、店頭などで発表するとしている。

様々な人が行き交う駅は、街の玄関口であり、商業活動の拠点のような役割もある。買い物面での環境の整備も含めて、改めて県都・福島市の展望が示されることが求められる。

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