旧ビッグモーターの店舗=東京都内で2023年7月25日、一宮俊介撮影

 中古車販売大手ビッグモーター(BM)の修理不正を巡り、旧BMの債務返済などを引き継いだ「BALM(バーム)」は2日、民事再生手続き開始を東京地裁に申し立て、受理されたと発表した。

 手続き開始によって会社の現預金を保全し、負債総額を早期に確定する。一連の不正行為によって被害に遭った顧客に対し全額弁済を進める方針に変わりはないと説明している。

 BALMによると、負債総額は最大約800億円。自動車保険金の不正請求を含む一連の不正は約8万件あり、損害保険会社への返金が数十億円、車体を傷つけられるなど被害に遭った個人への補償が数億円と見込んでいる。出店計画の取りやめなど地権者への違約金も数百億円にのぼる。

 2025年8月をめどに再建計画をまとめ年内に弁済を開始する。民事再生に伴う債権カットは求めない。元BM社長で、BALMの和泉伸二代表は記者会見で「債権者の皆様にご心配をおかけすることを心よりおわび申し上げる。最大限責任を果たすべく、合理的な範囲で債務を確定させて弁済計画に進みたい」と述べた。【秋丸生帆】

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