福岡市内で開催された「未来店舗会議 今、わたしが街にお店をつくるなら」には店舗経営者や将来的な開業を目指す人など多くの人が参加した

<アメリカン・エキスプレスの特別セミナー「未来店舗会議 今、わたしが街にお店をつくるなら」で福岡発の二人のヒットメーカーが語った、お店づくりのアイデアとは?>

10年以上前から続くスモールビジネス支援の取り組み

地域に魅力を与え、地元経済を活性化させ、さらには地域が抱える課題を解決する力をも秘めた「街のお店」。世界180カ国以上でクレジットカードやペイメントサービスを展開するアメリカン・エキスプレス(以下アメックス)は、10年以上前からこうした中小規模の店舗や企業「スモールビジネス」の支援に力を入れ、2010年にはアメリカで「SHOP SMALL(ショップスモール)」という取り組みをスタートした。

「地域社会への貢献や多様性の尊重、顧客のバッキング(支援)といったアメックスの理念のもと、リーマンショック直後のアメリカでスタートした取り組みがSHOP SMALL。日本では2017年からスタートし、多くのスモールビジネスオーナーの皆様が抱える、経営ノウハウや集客・情報発信、資金不足といった課題の解決に繋がる様々な取り組みを行なってきました」

福岡市内で開催された特別セミナー「未来店舗会議 今、わたしが街にお店をつくるなら」の第一部で登壇したアメックスの加盟店事業部門の津釜宣祥氏は、同社の事業やSHOP SMALLについて紹介するなかでそう語った。

「未来店舗会議 今、わたしが街にお店をつくるなら」で登壇したアメリカン・エキスプレスの津釜宣祥副社長

これまでアメックスはSHOP SMALLという支援の枠組みの中で、多様性に配慮した製品やサービス・店舗づくりを行う中小店舗経営者に支援金を提供する「RISE with SHOP SMALL」や、地域の消費者と加盟店ショップの経営者を繋げる「SHOP SMALL マルシェ」といった各種施策を実施。この日の特別セミナーは店舗経営者や将来的な開業を目指す人たちに経営のヒントを見つけてもらうことを目的に実施したSHOP SMALLの新しい取り組みだ。

大人気のお店はどうやって誕生したのか?

第二部では、津釜氏とともに平子良太氏と大塚瞳氏が登壇し、自身の店舗や経営に対する考えについて語った。平子氏は福岡に開業した「パスタ食堂ヒラコンシェ」を起点に、大人気ベーカリー「アマムダコタン」や話題の生ドーナツ専門店「I'm donut ?」を全国展開するヒットメーカー。一方の大塚氏は旅する食空間演出家としても知られ、「台所ようは」や「食堂ミナトマル」など、数々の人気店を手がけてきた。

「アマムダコタン」や「I'm donut ?」など大人気店を手掛ける平子良太氏

イタリアンの料理人である平子氏がベーカリーを開業したきっかけは、「レストランで出すパンをすべて手作りしようと考えたこと」だった。「美味しいパンができたからパン屋さんがやりたいなと。ドーナツも同様です」。

「マダムダコタン」のコンセプトには、パン好きの平子氏の思いが表れている。「僕は職人さんがパンを焼いている姿を見るのが好きで、パン自体もとても愛らしいものだと思っていました。とにかくお客さん目線で、パンの魅力が伝わるような世界観を表現したくて、架空のRPGの街に迷い込んだような雰囲気のパン屋さんをつくろうと考えたのです」

「台所ようは」など多くのファンに愛されるお店を開業した大塚瞳氏

一方の大塚氏は、「台所ようは」の開業当時について「お店を持つことには不安がありました」と振り返る。

「物件を持つ方から声を掛けてもらってスタートしたもので、最初から店舗や設備ありきで、その中で何ができるかというところからでした。福岡は美味しいお店も多く、皆さんお気に入りのお店をもっています。そこで自分がお店を出すにあたり、どんなお店なら来てもらえるだろうということを、一生懸命に考えました」

そう話す大塚氏が福岡の大名エリアにオープンした「台所ようは」は、土地の風土・習慣・文化を伝える「場」というコンセプトと料理の美味しさが評判を呼び、地元の人々が集うだけでなく、全国から食通が足を運ぶほどの人気店となっている。

ヒットメーカーが語った末長く愛されるお店づくりの秘訣

さらに平子氏が、「インバウンドのお客さんは本当に多いですが、たとえば価格などを海外に合わせてしまうと本末転倒になってしまう。地域で末長く愛される店であるためには、やはり日本人や地域の人がどう思うかを考えることが大切だと思います」と語ったように、地元に根付いて地域の人々から愛される存在になることが成功のカギとなるようだ。

大塚氏も、「インバウンドのお客さんに特別な対応をしなければと、あれもこれも手をつけ出すと終わりが見えなくなってしまいます。不便だからこそドラマがあったり、思い出に残ることもあると思うので、あまり特別なことはしていません」と話した。

アメリカン・エキスプレスが開催した今回の特別セミナーではヒットメーカーたちの「店づくり」の発想法が存分に語られた

他にも、キャッシュレス化への対応や、挑戦し続けるために大切なことなど、3名が様々なテーマでスモールビジネスに対する考えや思いを語った特別セミナー。地域における中小店舗経営の様々なヒントが詰まったトークの後には、3名を交えた交流会も行われた。参加者たちにとっては、平子氏や大塚氏の成功のエッセンスに存分に触れることができる、貴重にして特別な機会となった。

「魅力があると思える町には、必ず魅力的なお店やスモールビジネスがあります。それぞれの地域で多様なスモールビジネスが生まれることは、より活力のある地域や社会の実現にもつながるはず。これからの日本社会において重要な役割を果たす、地域の多種多様なスモールビジネスを応援するために、アメックスでは今後もさまざまな取り組みをおこなっていきたいと考えています」

セミナーでそう話した津釜氏の言葉通り、これからもアメックスの後押しを受けながら地域に活力と魅力をもたらす中小店舗がますます増えていくことを期待したい。

●詳しくはこちら:
アメリカン・エキスプレス SHOP SMALL(ショップスモール)

https://www.americanexpress.com/jp/campaigns/shop-small/index.html

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