防災士の吉田理彩アナウンサーとお伝えする防災なびです。
吉田)きょうは停電への備えについて考えます。災害時に暗闇で生き延びるためには、何が必要なんでしょうか。ブレーカーを落として停電を体験する『ブラックアウト大作戦』を取材しました。
長岡技術科学大学などが主催した『ブラックアウト大作戦』。ブレーカーを落とし、暗闇の中で過ごしてみる取り組みでこちらの学生2人が挑戦です。いざスタート。
「まじで何にも見えへん」「誰としゃべってんのこれ」
明かりを確保するために2人が使ったのが乾電池式のライトです。
【学生2人】「おー明るいな」
皆さん、ライトは準備していますか?中に入っている電池はまだ使えますか?
20年前の中越地震では延べ30万1000戸で停電が発生し、全て解消するまでに11日かかりました。
地震が発生したのは夕方6時前。被災者は暗闇の中、不安な一夜を過ごしました。
明かりを確保した2人は夕食の準備です。停電すると調理器具はほとんど使えなくなります。
「ついたね~」「ついたな~」
カセットコンロを使い、インスタントラーメンを作ります。
暗い中でもライトを頼りに手際よく調理を進める2人。ただ、鍋に麺を入れている際に時間を計ることができないことに気付きました。
【長岡技術科学大学3年 松井一馬さん(21)】「感じたらいい。3分は」
【長岡技術科学大学3年 藤田裕さん(20)】「うん。感じよ。キッチンタイマーなんて高尚なものないでしょ」
麺を入れてネギを入れ、結局9分ゆでてしまいました。
少しゆですぎたラーメンをすすり、保存食の羊かんを食べて停電体験を振り返りました。
【長岡技術科学大学3年 藤田裕さん(20)】「(停電が)長くなると大変そうだなってのは思ったかな。これとかさ使ったことなかったからさ、出してみてっていうのが1つ良かったかもね」
【長岡技術科学大学3年 松井一馬さん(21)】「クローゼットの中な、押しつぶされてたからさっきまで」
停電が起きると、自宅だけでなく街灯や信号機などもつかなくなり、避難も困難になります。
【長岡技術科学大学3年 藤田裕さん(20)】「いざとなった時に、顔知ってる相手だと助け合いってしやすいと思うんで、顔を知ってる、地域のことを知ってるっていうのがとっても大事だなって思いました」
【長岡技術科学大学3年 松井一馬さん(21)】「避難経路として、その地域の道というかをちゃんと決めとくっていうのは大事かなと」
吉田)ブラックアウト大作戦には、5日間で188人が参加したそうです。
吉田)参加者からの感想です。「ランタンを点けたが思った以上に明るくなかった」「電池切れだった」「電池の交換方法がわからなかった」
そこで、以前紹介した「ツナ缶ランプ」だったり、ランタンの上にペットボトルを乗せる、これも活用できるかと思います。
この時期は暖房が使えなくなるのも厳しいですね。
吉田)参加者からは、毛布が必要だったり、カイロをストックしておくことの重要性も話していました。皆さんも停電を想定して必要な備えを進めてください。
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