民間の信用調査会社東京商工リサーチによると、青森市に本社を置く珍田タクシーが11月7日で事業を停止し、翌8日付で青森地裁より破産開始決定を受けた。負債総額は現在精査中も、2億円台が見込まれる。

珍田タクシーは1931年10月に青森市堤町で開業した「堤タクシー」が前身。1952年に珍田清美氏が同タクシー会社の事業を引き継ぎ、新興自動車株式会社珍田タクシーとして法人化した青森県最古のタクシー会社。1957年には県内で初めて無線機を搭載し、電話注文の無線配車営業を開始した。2005年にはデジタルGPS自動配車無線を青森市内で初めて導入し、最盛期には6億円を超える売上高を計上していた。

ただ同業他社との競争激化や域内人口の減少などにより減収基調を余儀なくされたほか、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛などで飲食店の休業や時短営業が相次ぎ売上は激減していた。

コロナ禍の終息とともに売上は徐々に復調したが、燃料費や人件費の高騰、さらにはドライバー不足なども収益を圧迫し、赤字経営が続ていた。

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