トリプル台風+熱帯低気圧 にぎやかな日本の南の海上

9日、気象庁は台風23号・台風24号が発生したと発表しました。南シナ海には台風22号があるため“トリプル台風”となっています。また23号と24号の間には別の熱帯低気圧が存在しています。10日の衛星画像をみると日本の南の海上では対流活動が活発となっていてまとまった雲域がいくつもあることがわかります。

それぞれの台風のアジア名は以下の通りです。
 台風22号(インシン) 
  中国の提案名で木の名前
 台風23号(トラジー) 
  北朝鮮の提案名で桔梗
 台風24号(マンニィ)
  香港の提案名で海峡(現在は貯水池)の名前

気象庁(JMA)
台風22号・23号・24号進路予想

気象庁の進路予想では、23号、24号ともに西寄りへと進む予想です。現時点の予想では日本列島へ接近する可能性は小さくなっています。

台風の進路予想に使われているのとは別の数値予報モデルによるシミュレーション結果をみても、台風または熱帯低気圧を示すような熱帯じょう乱は日本のかなり南の海上を西へと進む予想です。

【画像で詳しく見る】15日(金)までの雨・風シミュレーション

それでは海外の予報機関ではどのような進路を予想しているのでしょうか。参考までに見ていきます。

アメリカ・ヨーロッパ 海外の進路予想は 

アメリカ軍合同台風警報センター(JTWC)
台風22号・23号・24号進路予想

アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
3つの台風に加えて、23号と24号の間にある熱帯低気圧も「94W」として表示されていて、オレンジ色の丸で囲まれています。JTWCでは定めた基準以上に発達する雲のまとまりができると、LOW(黄)→MEDIUM(オレンジ)→HIGH(赤)へとレベル分けして情報を発表します。赤色になると台風の発生時期に近づいた目安となります。それぞれの意味は以下の通りです。

LOW(黄)
監視対象ではあるが、今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性は低い
MEDIUM(オレンジ)
今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性も高まっているが、発達するには24時間以上かかる見込み
HIGH(赤)
今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する見込み

10日未明の進路予想では、台風23号・24号は気象庁の進路予想と同様に西よりへと進む予想です。

【画像で詳しく見る】15日(金)までの雨・風シミュレーション

アメリカ海洋大気庁(NOAA)
台風22号・23号・24号進路予想

アメリカ海洋大気庁はアンサンブル予報の結果について発表しています。「アンサンブル予報」は、数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

またアメリカ海洋大気庁では熱帯低気圧(94W)についてのアンサンブル予報の結果も公表しています。

ヨーロッパモデルの3つの台風進路予想

ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)
台風22号・23号・24号進路予想

ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予報結果です。概ね気象庁やアメリカモデルと同じような進路予想となっています。

※台風の最新情報については気象庁発表する台風情報をご確認ください

【画像で詳しく見る】14日(木)までの雨・風シミュレーション

年間の平均発生数は25.1個 ことしはほぼ平年並みの発生数に

9日に2つの台風が発生したことで、ことしの11月は3個目の台風となります。気象庁のまとめによると、平年の値では11月に発生する台風の個数は2.2個となっていて、このうち日本に接近するのは0.5個となっています。

年間では24個目の台風で、2024年の台風発生数は、ほぼ平年並みとなりました。

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