「東海道・山陽新幹線」記念すべき2024年度 50年前に何があった?
来年3月10日で、東海道・山陽新幹線は「東京-博多全通50年」を迎えます。
RSK山陽放送(1953年創業)は71年に渡る放送の歴史の中で、新幹線に関わる数多くの貴重動画を保存していて、「RSKイブニングニュース・YouTubeチャンネル」では、再生リスト「新幹線・貴重映像大集合」にてそのうち38本の動画を公開しています。
RSK山陽放送では、38回シリーズ(予定)で、その内容を画像を交えてインターネット記事として紹介していきます。
21回目は「各国の関係者が『500系』試乗!その感想は??」です。
外国人関係者が乗り込んだ「500系」その感想を早く知りたい!
当時、この新型新幹線「500系」がどれだけ注目を集めていたか...今回が過去のRSK映像を振り返る「500系」6回目であるにもかかわらず、いまだ1997年3月のデビューにたどり着けないことからも分かるかと思います。
という訳で、今回は500系デビュー前の「外国人向け」の試乗会です。これまで0系、100系、300系ではなかった展開です。
今回リポートをするのは、英語が堪能な笹岡ありさアナウンサー。この3週間後にRSK山陽放送に入社した筆者は、この3年後に一緒にラジオの洋楽番組を担当しました。。。いらない情報でしたね。
そんな笹岡アナウンサーのリポートです。
(笹岡ありさアナウンサー)
「この独特のフォルムを持つ、新型車両500系のぞみ。今月22日のダイヤ改正からは、実際に新大阪~博多間を走り出します」
「日本の技術を結集して作られた新型車両500系のぞみ。各国の人々はどのような印象を受けるんでしょうか?これから私も一緒に乗り込みたいと思います」
発車から10分 あっという間に時速300キロ さぁ、感想は?
この試乗会は、岡山~新大阪間で行われ、フランスやドイツ、アメリカなど12の国と地域の鉄道関係者が参加したそうです。
JR西日本の「自信作」500系。海外の人たちにはどう映るんでしょうか?。。。笹岡アナと同じことを言ってしまいました。
新大阪に向けて動き出した、デビュー前の500系。筆者は映像の中で一瞬映った、JR西日本岡山支社の屋上に掲げられた「300系のぞみ」の看板を見逃しませんでした【画像④】。時代の移り変わりを感じさせる1ショットです。
この当時と言えば、フランスでは既にTGVが500系と同じ時速300キロの営業運転をしていて、さらに中国やイタリアなどでも鉄道の高速化が計画されていた頃でした。
その中国もイタリアも、今や「超高速列車天国」となっていて、イタリアの「フレッチャロッサ」は営業時速360キロ、中国の新幹線「復興号」も350キロ運転をしているそうです。
とはいえ、まだ1997年というと、皆さん自国ではフランス以外では未経験の「時速300キロ運転」。
その時速300キロに、岡山駅を出発してわずか10分ほどで到達しました。皆さん、どう?どねぇなん?!笹岡アナがインタビューを敢行していました。
中国の鉄道関係者「中国には特殊な鉄道事情がある」
(フランスから)
「旅行者の観点から見ると、時速300キロでも旅行者の快適性は、今とさほど変わらない印象です」
当時の翻訳テロップがRSK映像ライブラリーには残っていなかったので、音声をGoogle翻訳に掛けてみたところ、こんな答えになりました。自国・フランスの時速300キロと比較したのかしていないのか、その微妙なニュアンスを知りたいところです。
そして注目は、中国の鉄道関係者の方のコメントです。
(中国の鉄道関係者)
「中国の高速鉄道には、中国独自の特殊事情がある。そこで私たちは日本・ドイツ・フランスの様々な高速鉄道について、研究を行っている」
結果として、いま日本・ドイツの新幹線と似たタイプの新幹線が走っている、その布石のように感じられました。でも「500系」のような新幹線は、結果として中国ではデビューしませんでしたね(私の知る限りですが)。
新大阪~博多間がそれまでより17分早い2時間17分で結ぶこととなる「500系」のぞみのデビュー。ちなみにこの9日後の営業開始を前に、予約はいっぱいだったそうです。。。そりゃそうでしょうね。
次回配信は、ついにこの500系がデビュー!
・・・と言いたいところですが、実は当時この500系の撮影時に、カメラが新大阪駅で「衝撃の試験車両」を捉えていたのも、筆者は見逃しませんでした。OAもしていない、いわゆる「捨てカット」に入っていたこの動画が、RSK映像ライブラリーには残されていたのです。
『謎の新幹線「300X」に遭遇!』は、11月17日配信予定です。
【1回目】君は新幹線2両編成の「951形」を知っているか?
【2回目】新幹線『0系』ビュッフェにあった『速度計』覚えてる?
【3回目】君はボンネット型『特急はと』を見たことがあるか?
【4回目】新幹線100系『2階建て車両1階 めちゃめちゃ小さな窓』の正体は?
【5回目】新幹線100系『最高時速230キロ化』へ走行試験
【6回目】『青鼻』の0系新幹線が現れた なぜ青い?
【7回目】君は新幹線100系『グランドひかり』を覚えているか
【8回目】新幹線100系 当時(1990)の国内最速『277km/h』を記録!
【9回目】新幹線開業がもたらした『東京日帰り出張が可能に( ノД`)トマリタイヨー』
【10回目】覚えてる?1992年「のぞみ」登場の衝撃を 何でその名前に?
【11回目】山陽新幹線についに「300系のぞみ」が現れた!
【12回目】「300系のぞみ」とカワイイ(・∀・)/「4両編成の0系こだま」
【13回目】車内販売員も耐えた「300系のすごい揺れ」とは?
【14回目】新幹線500系の原型「WIN350」って知ってる?
【15回目】「パソコンのマウスみたいな」WIN350が現れた!
【16回目】「頭上注意!」新幹線500系の原型「WIN350」に記者が乗り込んだ
【17回目】君は「0系型ドクターイエロー」922形新幹線を覚えているか
【18回目】「ロケットみたいな新幹線」2027年引退の新幹線500系「初お披露目」
【19回目】新幹線500系「乗り心地はジェット機 形はコンコルド」
【20回目】新幹線500系「運転席 上からの陽射しはどう遮る?」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。