白みがかった削り節。カツオ節ではなく「イワシ」を削ったものなんです。しずおか産は、ふわふわ柔らか、ご飯にかけて美味しい「いわしの削り節」です。

創業86年、静岡市清水区の蒲原地区にある「カネジョウ」。削り節とサクラエビの専門店です。イワシやカツオなどの削り節やサクラエビの天日干しを加工・販売しています。

蒲原地区は機械の導入で明治時代から魚を削る産業が盛んになり、イワシの削り節の一大産地になっています。

<カネジョウ4代目 望月英幸さん>
「こちらの中で削り節を削っています」

工場の全貌は企業秘密ということですが、一部を見せていただきました。

<カネジョウ4代目 望月英幸さん>
「昔からこういう手で削るものがある。手で削るものが旋盤になっていて、その旋盤、円盤がくるくるくるくる回ってます。そこに対して原料を押し付けていって削るという形になります」

特殊な技術で削っていますが、最大の特徴は、その薄さ。約0.01ミリです。特別に削りたてを試食させていただきました。

<社会部 大西晴季記者>
「いただきます。めちゃくちゃふわふわしていて、口の中で溶けていく感じありますね。魚のイワシのうま味が広がっていきますね」

<カネジョウ4代目 望月英幸さん>
「薄い方が口の中に入れて溶けるような感じになる。そういうのを追求したって部分はあります」

原料は質の良い国産のイワシ。一般的な「イワシの削り節」は燻製して乾燥させたイワシを削りますが、カネジョウでは、半年以上寝かせた「イワシの煮干し」を一度ふかして、乾燥させ、頭と内臓を取ってから削ります。燻製の臭いもなく、素材の味をそのまま楽しんでもらいたいと工夫しました。

さらにイワシは本来 脂が多い魚ですが、脂の少ないイワシを厳選して使っています。

<カネジョウ4代目 望月英幸さん>
「脂が多いと後味が生臭くなる。生臭くなるとそれがまた次に食べたいなっていう気持ちにならない原因になるじゃないかな、というのが自分たちの代々受け継いできてる味覚といいますか、判断基準になっている」

味がしつこくなく、骨まで一緒に削るので、カルシウムも豊富で、気軽に栄養を取ることができます。あつあつのごはんの上にイワシの削り節を乗せ、醤油とごま油をかけて食べるのがおすすめということでー。

<社会部 大西晴季記者>
「いただきます。あっさりしていてクセがなく、ご飯との相性もばっちりです」

<カネジョウ4代目 望月英幸さん>
「削り節って常日頃、お昼のおかずがない、でもご飯はある、削り節をかけて、醤油とゴマ油かけて食べればおいしいよね、それだけで済まそうかとか、そういう日常使いするものだと思っている。自分自身が毎日イワシの削り節なり、うちの商品を食べて美味しいと感じるかどうか、そういうのを作り続けるかどうかを大事にしている」

がばっとうまい、イワシの削り節。ご飯のお供にいかがでしょうか。

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