富山市立東部小学校の校長が女性を盗撮した疑いで逮捕されたことを受け、5日夜、臨時の保護者会が開かれました。市教委は再発防止に向けた研修の実施を行うとしていて、専門家は「他人事ではなく我が事として気をつけなければならない」と警鐘を鳴らしています。

逮捕されたのは富山市婦中町に住む富山市立東部小学校の校長、小林憲司容疑者(58)です。

小林容疑者は11月3日午後2時ごろ、金沢市内の飲食店で20代女性の後ろに立ち、靴の中に隠した小型カメラでワンピースの中を盗撮した疑いが持たれています。

現職の校長が盗撮で逮捕されるという異例の事態を受け、5日夜に小林容疑者が勤める富山市立東部小学校では臨時の保護者説明会が約1時間にわたり非公開で開かれました。

学校や出席者によりますと、保護者説明会には約250人が出席し、保護者からは「学校内で盗撮があったのか」といった質問や「子どものメンタルケアをしっかりしてほしい」、「捜査が進めば改めて説明会をひらいてほしい」、などの意見が出されました。

説明会の後、取材に応じた教頭は「驚きや悲しみなどすべてが入り交ざった複雑な心境」と話し校長不在の状況を踏まえ「児童や教職員とコミュニケーションを密に取りケアに努めたい」としました。

一人ひとりの考え方が大事

一方、富山市教育委員会は5日に臨時の校長会を開き、市内の小中学校の校長と幼稚園の園長合わせて90人を集め綱紀粛正を呼びかけました。

冒頭、宮口克志教育長が今回の事案を受けて学校側が児童の心のケアにあたっていることなどを出席者に説明しました。

また、ことし9月に富山市の小学校の教諭が女子児童の下着を盗撮しようとした疑いで逮捕されていることを挙げて、各学校で教職員を対象とした綱紀粛正のための研修会の実施を呼びかけました。

富山市教育委員会 学校教育課 河原弘幸課長
「関連法規等を使い、きょうお配りした資料やその他これまで発出している通知等も使いながら、具体的な例をあげて、法令順守について研修を実施していただきたいと思っております。」

公務員のコンプライアンスに詳しい専門家は一人ひとりの考え方が大事だと話します。

公務人材開発協会 業務執行理事 鵜養幸雄さん
「たった一人の不祥事でも人々の信頼は失われる。他人事ではなく我が事として気を付けなければならないというのが研修の目的になる」

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