新潟市南区で妻と娘を殺害した罪などに問われている男の裁判員裁判です。
5日の公判で検察側は、男は2人を殺害後に自殺を装ったメッセージを送っていたと主張しました。また男の元不倫相手も証言台に立ちました。そこで語られた内容は…

この裁判は、新潟市南区の元看護師・渡辺健被告(31)が、自宅で妻の春香さんと当時1歳の長女の首をロープで絞めて殺害した罪など4つの罪に問われているものです。

5日の5回目の公判では殺人の罪と、妻を殺害しようと当時勤務していた病院から塩化カリウム10本を盗んだ窃盗と殺人予備の罪に関する冒頭陳述が行われました。

検察側は、殺人予備罪について渡辺被告が犯行前に『塩化カリウム死ぬ』『塩化カリウム致死量』などと検索していたことなどから殺意があったと主張。

一方で、弁護側はこれらの行動を「看護師である職業上検索していた」と述べ、殺意を否定しました。

また、検察側は渡辺被告が2人を殺害後、自殺を装うために春香さんのスマートフォンを使って偽のメッセージを送っていたと主張しました。

さらに検察側は殺害後、不倫相手に「大好き」などとメッセージを送っていたと明らかにし、一連の犯行を『不倫相手との関係継続に、家族が障害になった上での犯行』としました。

そして5日午後には、渡辺被告の元不倫相手が、検察側の証人として証言台に立ちました。

事件のおよそ3年前から渡辺被告と不倫関係になったと述べ、「(渡辺被告は)離婚を考えていると、私との関係を正式な形で進めていきたい」としたうえで、2人を殺害するおよそ3か月前に渡辺被告からは「(離婚について)話が進まないと言われた」と証言しました。

また逮捕後も、渡辺被告から「想いは変わらない。生涯何があっても味方であり続けます」などと手紙が届くとしたうえで、「ご遺族の方に対して申し訳ない。今は恋愛感情はないですし、健さんとの未来は一切考えていない」と話しました。

6日は被告人質問が予定されていて、22日に判決が言い渡される予定です。

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