自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、不起訴となった世耕弘成衆院議員の政治団体の元会計責任者について、検察審査会が再捜査を求める「不起訴不当」と議決していたことが分かりました。

世耕弘成衆院議員は自民党安倍派の政治資金パーティーで、自身が代表を務める政治団体の収支報告書に1542万円の収入を記載していなかったなどとして政治資金規正法違反の疑いで刑事告発されましたが、東京地検特捜部は今年5月、▼世耕氏本人を嫌疑不十分、▼元会計責任者を起訴猶予として不起訴にしています。

この処分について検察審査会は、元会計責任者について、「不記載の額は一般市民の感覚からすれば極めて高額で、会計責任者として刑事責任を負うべきだ」として、不起訴は不当だと議決したことが分かりました。

東京地検特捜部が再捜査することになります。

一方、この議決では、世耕氏本人の不起訴は相当だとしています。

また、検察審査会は同様に告発されて不起訴となった萩生田光一衆院議員についても、不起訴は相当だと議決しました。

いずれの議決も先月9日付けで、一連の裏金事件で検察審査会が判断を示したのは初めてとみられます。

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