プロ野球ドラフト会議で、阪神タイガースから育成2巡目で指名された、高知ファイティングドッグスの嶋村麟士朗(しまむら・りんしろう)捕手に、3日、タイガーズ球団が指名の挨拶に訪れました。

阪神スカウト陣を自ら出迎える嶋村捕手。

嶋村麟士朗(しまむら・りんしろう)選手は、高知市生まれ・高知商業高校出身の21歳で、10月24日のプロ野球ドラフト会議で、阪神タイガースから育成2巡目で指名されました。

3日は、阪神タイガースの、畑山俊二統括スカウト、宮脇則昭編成ディレクター、山本宣史担当スカウトが、高知ファイティングドッグスの球団事務所に指名あいさつに訪れました。

嶋村選手は、高知ファイティングドッグスの武政重和代表取締役や、定岡智秋監督とともに、緊張した面持ちで懇談に望みました。

懇談の冒頭、阪神タイガースの畑山俊二統括スカウトは、嶋村選手の身体能力や潜在能力の高さを改めて評価したうえで、「打てるキャッチャー」としての期待の言葉をかけました。

阪神・畑山俊二統括スカウトは、嶋村捕手の身体能力や潜在能力の高さを改めて評価。

■阪神 畑山俊二 統括スカウト
「今年のドラフト会議におきまして、嶋村君を育成2位で指名させていただきました。嶋村君は、パンチ力があり広角に打てる打撃と、捕手としては肩の強さ・スローイングの速さなど、"潜在能力を秘めたキャッチャー"ということで、『NPBでしっかり鍛えれば"打てるキャッチャー"として戦力になる』と評価させていただきました。タイガースは今、育成選手を多く抱えるようになり、非常に厳しいんですが、独立リーグで培ったハングリー精神で、なんとか競走を勝ち抜いて支配下選手になってくれることを期待しています」

嶋村選手は、去年もドラフト候補として名前が挙がっていましたが、当日は指名されず悔しい思いをしました。"1年越し"に悲願を達成した形になりましたが、嶋村選手のこの1年間の"アピール"は、タイガースのスカウト陣にしっかりと伝わったようです。

取材に応じる阪神・畑山俊二統括スカウト

■阪神 畑山俊二 統括スカウト
「もともと、バッティングの良さ=パンチ力があり広角に打てるところは評価していて、『キャッチャーとしてどれだけできるのか』というのを今年は注目していたんですけど、その中で、スローイングの速さ・肩の強さなど、キャッチャーとしての潜在能力は十分持っていることが確認できたので、『NPBで鍛えれば打てるキャッチャーとして戦力になるのではないか』という評価になりました。(嶋村捕手の性格は)非常に明るく、自分の思っていることを表現できる選手で、キャッチャーとしてもそういう『コミュニケーション能力』が必要なので、そういう部分も評価の1つにはなったと思います。キャッチャーとしての『守り』重視になると思うんですけど、やっぱりセ・リーグなので『打てるキャッチャー』というのはすごく貴重な存在だし、そういう選手になってくれたらと思います」

同じ高知市・高知商業高校出身の藤川球児新監督のサイン入りIDカードが贈られた。

懇談で嶋村捕手は、同じ高知市・高知商業高校出身の藤川球児新監督のサイン入りIDカードを贈られ、笑顔を見せていました。同郷の"大先輩"の就任直後にタイガースに指名された「運」と「縁」を力に変え、「1日でも早い支配下登録を目指す」と意気込みます。

阪神・育成2巡目指名、嶋村麟士朗捕手。

■阪神 育成2巡目指名 嶋村麟士朗 捕手
「指名されてからずっと実感が湧かなかったんですけど、こうやって指名あいさつをいただいて、やっと実感が湧いてきたなという感じです。自分はバッティングで評価してもらったと思っているので、今後はキャッチャー面に力を注いでやっていきたいと思います。育成からのスタートなので、1日でも早く支配下登録されて、『打てるキャッチャー』として1日でも早く阪神タイガースの力になれたらと思っています。こういうタイミングで藤川新監督になって、『縁』と『運』があると感じたので、この『縁』を力に変えて、しっかり頑張っていきたいと思います」

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