視聴者から「珍しい雲」の写真がBSS山陰放送に寄せられました。雲に巨大な足跡のような穴がポッカリとあいています。この雲の正体は…?
写真は10月24日午前9時半ごろ、鳥取県米子市の弓ヶ浜海岸で撮影したということで「不思議な雲 どのような気象条件で、このような雲が発生するのでしょうか?」とのコメントとともに寄せられました。
石川博康気象予報士によりますと、これは「穴あき雲」と呼ばれる雲で、薄い雲の中に穴があいたように見える雲のことを呼ぶとのことです。
穴あき雲ができやすい条件としては、「空の高いところ」に「薄い雲」があること。
そもそも雲は氷や水の粒が集まってできます。
上空の高いところにある雲には、氷点下なのに凍っていない「過冷却」と呼ばれる状態の水も含んでいます。そこに何らかの刺激が与えられると、過冷却状態の水が凍って地表に落下し、雲の一部に穴があくとのこと。こうして「穴あき雲」ができるんだそうです。
また、穴あき雲は飛行機が通過した際に発生することがあります。ジェットエンジンの排気に含まれる微粒子が過冷却の水に刺激を与えて、周りの水を凍らせるんです。そのため帯状の穴があくこともあるということです。
石川博康 気象予報士
「穴あき雲は条件が整わないとできない珍しい現象で、私も直接見たことがありません。海外の事例などは報告されていますが、山陰でも穴あき雲が見られたとの報告は貴重なものだと思います」
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