原子炉への核燃料の装填が始まった中国電力島根原子力発電所2号機で、1日、作業の様子が報道陣に公開されました。
10月28日の開始以来、連日24時間作業を続けていて、すでに半分以上を装填したということです。
公開されたのは、燃料集合体を保管していた燃料プールから隣の原子炉本体に移す作業です。
大型クレーンのような燃料取替機が、燃料プールの底から燃料集合体を自動的に掴み上げては、放射線を遮蔽するため水中を移動させ隣の原子炉にセットするのを作業員が双眼鏡で確認していました。
島根原発2号機は、福島第1原発事故を受けて強化された新規制基準適合審査に合格し、関係自治体の同意を得たこと。また、安全対策工事を終えたことで、2012年に運転休止して以来の再稼働を目指していて、1日朝までに560本の内、303本の燃料装填を終えました。
中国電力島根原子力発電所・岩崎晃発電所長
「久し振りの作業になりますので、人身災害等も決して起こすことがないように、安全を第一に、取り組んでおります。しっかりと発電して電気料金にも貢献して行きたいと。」
島根原発2号機は福島第1原発と
同じ沸騰水型で、この型の原子炉としては宮城県にある東北電力女川原発2号機が福島第一原発の事故後、初めて10月29日に再稼働し、翌日には核分裂が連続する臨界に達しました。
島根原発2号機は残り数日で燃料装填を完了し、その後、原子炉の密閉性の確認や各種機器の検査などを経て12月上旬に再稼働の見通しです。
沸騰水型では全国2番目となり、原子力規制委員会の総合負荷性能検査を経て、営業運転再開は来年1月上旬の計画としています。
中国電力ではこの再稼働をすでに電気料金に織り込んでいて、値上げ幅抑制や電力の安定供給に役立つとしています。
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