鳥取県鳥取市の山口タンス店が、10月22日に鳥取地方裁判所から破産手続き開始決定を受けたことがわかりました。
民間調査会社の帝国データバンク鳥取支店によりますと、山口タンス店は1872年（明治5年）創業。かつて、家具屋街として栄えた鳥取市の二階町商店街で、「山口タンス店」の屋号で木製家具の製造を行っていました。
その後は、安価な海外製品との競合で製造業から撤退し、小売業に特化して、食卓テーブルを中心に、ソファーやタンスなどの家具全般を取り扱い、2001年3月期には年売上高約8000万円を計上していました。
しかし、近年は大手同業者やホームセンターなどの攻勢に加え、高級な国産家具の需要低下により、2024年3月期の年売上高は約800万円にまで落ち込み、不採算経営を余儀なくされていました。
この間、借入金が負担となっていましたが、6月に鳥取県信用保証協会への代位弁済が行われるなど厳しい資金繰りが表面化し、業況の好転が見込めないこともあり、事業の継続を断念したということです。
負債は、債権者約10名に対して約5000万円ということです。
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