2024年8月の「南海トラフ地震臨時情報」の発表で、何度も耳にした“日頃の備えの確認”。いま、100円ショップで気軽に始める防災が注目されています。安いだけではなく、さまざまなアイデアで自分に合ったものを選択して備えられるメリットもあります。

静岡市内の100円ショップでは、簡易トイレや給水タンク、滑り止めマットに防寒用のアルミシートなど、約80種類の防災に役立つ商品を取りそろえています。

こちらのライトは、火や電気、電池も不要で折り曲げるだけ。24時間発光し、夜間の災害にも対応できます。

<ダイソープラザアピア静岡店 宇津野未来さん>
「南海トラフの予想が立ってから準備をしようというお客様がたくさんいらしゃって買っていただくお客様が増えました」

店舗では2024年、売り場面積を3倍に拡大。きっかけは夏に発生した地震とそれに伴う呼びかけでした。

2024年8月、宮崎県沖で発生したマグニチュード7.1、最大震度6弱を観測した地震。気象庁は「南海トラフ地震臨時情報巨大地震注意」を発表しました。

<地震調査委員会 平田直委員長>
「十分に地震が起きた時への備えを確認していただきたい」

<静岡県 鈴木康友知事>
「『日頃からの地震の備えの再確認』および『地震が発生したらすぐに避難するための準備』をお願いします」

繰り返し呼びかけられた「日頃の備え」。高まる防災意識の一方、備蓄品をそろえる上でも生活を取り巻く物価高は無視できません。だからこそ、100円ショップの防災グッズが注目されています。

<ダイソープラザアピア静岡店 宇津野未来さん>
「100円なので、10点買っても1100円くらい。安価なものでいろいろとそろえて準備していただけたらと思います」

実際に100円ショップでできる備えとはどんなものなのか。藤枝災害支援ネットワーク代表・防災士の吉田令子さんに聞きました。

<防災士 吉田令子さん>
「こちらにいくつかのボトルがありますけど、これは防災用品に大変役に立ちます。防災用品、100円ショップでそろえられるものを入れてみたんです」

水筒用のボトルに防災用品を詰めていつでも持ち運べるようにした「防災ボトル」。必要な備えは、性別や年齢によって変わりますが、「防災ボトル」は個人に合わせてカスタムできる点がメリットです。

<防災士 吉田令子さん>
「子ども用につくってみたが、子ども用のマスクや歯ブラシ、スプーン何かも入っています。高齢者の方は、高齢者の方の薬だとかとても役立つと思います」

簡単に100円ショップでそろうものばかりなので、吉田さんは家族で防災に取り組むきっかけにしてほしいと話します。

<防災士 吉田令子さん>
「ボトルの中に何を入れようかなということを考えて、一つ一つボトルに詰めていく楽しさがあります。お値段も100円からで初心者でも始めやすいと思います。いろんな製品を知って試してみる、使ってみるというのが大事だと思います」

取材した記者が作ってみた防災ボトルをみると色合い含めて自分好みでカスタムできるのでやっぱりかわいいですし、ボトルは水筒の本来の役割も果たしてくれます。

この中に入れるべき特に役立つ3つのアイテムがあります。

1つ目は、歯ブラシです。口腔ケアは病気の予防につながります。

2つ目は、ホイッスルです。閉じ込められた時などに役立ちます。

3つめは、停電した時にも使えるライトです。小さいサイズのものもあります。

女性なら生理用品や薬、カイロなどをいれると便利です。

小さくまとまるので、枕元に置いておいて、いざという時に使える状態にしておくことが大切で、それぞれに合ったものを入れて、楽しみながら作ってみてはどうでしょうか。

【防災ボトルの中身の例】
▽歯ブラシ▽ホイッスル▽ライト▽除菌シート
▽ばんそうこう▽乾電池▽圧縮タオル▽ビニール袋▽お金など

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