29日は関東を中心に気温が急降下し、冷たい雨となりました。そして、南の海上を北上中の台風の影響で、3連休は本州で大雨の恐れがあります。
■富士山はまだ初冠雪なし 130年で最も遅い
ホラン千秋キャスター:
気温が急降下する前に気持ちの良い日々が続いて欲しかったんですが…。
広瀬駿気象予報士:
気温のアップダウンが激しいですね。来週は秋晴れが続くかと思いますが、その前に体調崩さないようご注意ください。
井上貴博キャスター:
富士山の初冠雪の統計は、開始から130年経っていますが、今年は既に最も遅い記録を更新中です。これまでの最も遅い記録は2016年10月26日でした。
地球温暖化で、毎年なのでは?と思われるかもしれませんが、そうでもありません。2023年の夏も暑かったですが、初冠雪は10月5日で平年より3日遅いということです。
大体10月の上旬に初冠雪が観測されますが、2024年は1か月ぐらい遅れているということです。
■「初冠雪」どうやって確認されている?
井上キャスター:
「初冠雪」は気象庁の職員が、甲府地方気象台の屋上から目視で確認するそうで、条件は雪や雹などで山の全部、または一部が白く覆われている状態だということです。
最も早い初冠雪は2008年8月9日で、具体的に確認できていないのですが、おそらく雹で白く見えたので、初冠雪になったということです。
広瀬予報士:
今年は太平洋高気圧の勢力が強くて猛暑が続いたので、初冠雪が遅れているのかなと思います。
■最も遅い台風上陸は「1990年11月30日」
井上キャスター:
台風の最も遅い上陸は、1990年の台風28号で11月30日に和歌山・白浜町に上陸しました。あと数時間遅れていたら、12月に上陸していたということになります。日本列島に沿うようにして北上し、勢力も強く被害も出ました。
広瀬さんは、「次に遅い上陸は1967年10月28日なので、11月30日上陸というのは飛びぬけて遅かった」としています。
広瀬予報士:
接近した台風も含めても、11月に本州へ接近した台風は、過去に3個ぐらいしかありませんでした。やはり、この時期に本州方面へ進む可能性あるあるということが異常事態です。
■台風21号 発達しながら北上中 週末にかけ大雨に警戒
広瀬予報士:
大型で非常に強い台風21号は、沖縄県の先島諸島に接近し、31日(木)に大荒れとなる恐れがあります。
台湾を直撃して大陸方面に進んでいくと、地形の影響や乾いた空気が入り込みやすくなるので、東シナ海に進むころには、台風はヘトヘト状態になりますが、台風の湿った空気の影響で前線の活動が活発になり、大雨が心配されます。
沖縄県の石垣島は、30日(水)から高波に警戒が必要です。波の高さは7mの予想と予想されています。
台風が北上すると形が崩れて、湿った空気が東の方へどんどん入っていき、前線の活動が活発になります。1日(金)、2日(土)、3日(日)は、西日本・東日本・東北で雨が強まって大荒れとなる恐れがあります。2日(土)から3連休ですが、注意・警戒が必要です。
沖縄・石垣島は31日(木)から1日(金)にかけて、台風本体の影響に警戒が必要です。週末は各地で雨が強まりそうですので、最新の気象情報を確認するようにお願いします。
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<プロフィール>
広瀬駿 気象予報士
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研究
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