きのう、投開票がおこなわれた衆議院の3つの補欠選挙は自民党の全敗となりました。党内からは、「トップを替えなければいけない」との声も上がっています。
岸田総理の政権運営や解散戦略にも影響を与えると見られ、注目を集めた補欠選挙。結果は、立憲民主党の候補が全ての選挙区で勝利をおさめ、自民党は3つとも議席を失いました。
自民党 茂木敏充 幹事長
「非常に逆風が強かった」
自民党 小渕優子 選対委員長
「今回のこの結果は、やはり国民の皆様からの信頼をいただけなかった」
惨敗とも言える結果となった自民党。なかでも動揺が広がったのは、唯一の与野党対決となった島根1区での敗北です。
自民党・中堅議員
「今回の結果は、自民党はNOという民意の表れだ。政権交代も現実味が出てきてしまった」
島根は、これまで自民党が議席を守り続けてきた「保守王国」。そこで地殻変動が起きた原因は、やはりこの問題でした。
島根1区の有権者(30代女性)
「自民党が政治と金の問題でいろいろ大変なことがあるので、やはり今後のことを考えて、他の党に頑張ってほしいな」
島根1区の有権者(70代男性)
「(今の自民党は)ちょっと酷すぎます。今回はちょっと、ちょっとだけ個人的に(自民党を)懲らしめたいなと思っております」
期日前に行ったJNNの調査では、自民党支持層のおよそ3割が野党候補に投票する結果となりました。
自民党幹部
「トップは交代しないとダメだよ」
「岸田さんの総裁選での再選の可能性はなくなったね」
今のところ表立った「岸田おろし」の声は上がっていないものの、求心力の低下が加速しています。
対する野党は、有権者の判断を追い風に、解散総選挙で国民に信を問うよう迫っています。
立憲民主党 泉健太 代表
「政治改革に白黒をはっきりつけていく、そういう総選挙になろうと思うし、我々は早期の解散、これを求めていきたいと考えています」
というものの、野党も政権交代を目指すには候補者を擁立する際に調整が必要となり、決して一枚岩とは言えない状況です。
政治の信頼をどのように取り戻していくのか、与野党共に問われています。
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