東京・歌舞伎町のホストクラブ従業員が未払い代金を巡り女性客にけがを負わせた事件があり、東京都公安委員会は都ぼったくり防止条例に基づき、この店に営業停止を命じる行政処分を出した。警視庁によると、傷害事件を受けて同条例で営業停止処分とするのは都内で初めて。

東京都公安委員会

 処分を受けたのは歌舞伎町1のホストクラブ「KINGDOM(キングダム)」(今年3月まで「,et(エト)」の名称)。25日付の処分で、11月1日から106日間の営業停止となる。  捜査関係者によると、同店のホストが昨年9月29日夜、台東区内に駐車していた車の中で、女性客から未払いの飲食代を回収する際、「今日はこれ以上払えない」と言った女性の顔を「ふざけんな」と脅して殴り、けがを負わせたとされる。ホストは昨年11月、傷害などの容疑で逮捕された後、不起訴となった。  都公安委は、この行為が同条例で禁止する不当な取り立てに当たると判断。捜査関係者は「従業員個人の犯罪であっても、悪質な店は厳しく責任を追及する」としている。  同条例に基づくホストクラブへの営業停止処分は今回が2例目。今年1月、女性客を無理に引き留め、高額な支払いをさせたなどとして歌舞伎町の別の2店舗が営業停止となった。(小倉貞俊)


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