衆議院選挙の投開票が27日に迫りました。選挙戦も最終盤に入り、石川県内3つの選挙区で議席を争う12人の候補者による舌戦は、さらに熱を帯びています。

激戦!石川3区…終盤戦の情勢は

能登を選挙区とする石川3区。与野党の前職2人と共産党の新人、あわせて3人が1つの議席を奪い合います。

西田昭二 候補(自民・前)
「私が地元の代表として国政に皆さん方のこの厳しい気持ちを厳しい現状をしっかりとつないでいく」
南章治 候補(共産・新)
「裏金議員を擁立する自民党の議席を減らし日本共産党を大きく伸ばしてください」
近藤和也 候補(立憲・前)
「今度は私が石川3区選出として、補正予算を組んで皆さんが安心してこの穴水町でこれからも暮らしてもらえるようにしっかりと頑張っていきたいと思う」

地震と豪雨に苦しむ被災地の声なき声を国に届ける責務。能登に生きる人たちは誰に一票を託すのでしょうか。

キャスター
ここからは、北國新聞社の高見俊也論説委員長にお話を伺います。二重被災からの復興途上で「選挙どころではない」という声も聞こえてきますが、この石川3区の注目ポイントはどこでしょうか。

北國新聞社 髙見俊也 論説委員長
「地震と豪雨の被害が大きくて、投票に行きたくても行けないという人がけっこういらっしゃる。これまで西田候補が比較的奥能登で票を取っていたので、その奥能登の被害が大きかったということで、どんな影響が出るのかが注目しなければいけない」

Q 自民と立憲の前職を中心とした能登での戦いぶりについては?

髙見俊也 氏
「2人が激しく競っていると思うが、北國新聞の情勢調査では、立憲民主党の近藤候補を西田候補が追う展開としている。この展開がいまどういう風になったのか、追い込みでどういう風に変わるかに注目したい。もうひとつのポイントは、比例です。2人とも比例で重複立候補しているので、小選挙区で当選しなくても比例で当選する可能性がある。比例は北陸信越ブロックで10議席あるうち、石川県にどれだけ配分されるのか…この辺も見ておかなくてはならない」

乱立!石川1区…終盤戦の情勢は


続いて県都・金沢が選挙区の石川1区です。石川1区は、自民党の前職に野党と無所属の5人が挑む構図で、混戦模様となっています。

小竹凱 候補(国民・新)
「若いからこそ私たちが決定権を持ち、主体的に行動し日本の未来を作っていかなければならない」

小林誠 候補(維新・新)
「国会でしかできない法律を作ること制度を変えていくこと。政治が変わることによって私たちの暮らしを変えることができる」

藤原徳英 候補(無・新)
「子どもたちの幸せのための政策が一つでも実現できるように、すぐさまできるように私は努力していきたい」

小森卓郎 候補(自民・前)
「背水の陣で負けられない戦いであります。皆さんの期待に応えて金沢や能登や石川や日本のためになる仕事をぜひともしたいと思っております」

村田茂 候補(共産・新)
「自民党に厳しい審判を下す絶好のチャンス。大きく躍進させて頂いてこの金権腐敗政治の根、断っていこうではありませんか」

荒井淳志 候補(立憲・新)
「すべての候補者が並んだ時に生活をする人や暮らしをする人その痛みや悩みや課題が分かるのは荒井淳志しかいない」

候補者の乱立により混迷を極める県都・金沢の戦いに、有権者はどのような審判を下すのでしょうか。

Q 石川1区のポイントはどこでしょうか。

髙見俊也 氏
「ここにきて立憲民主党の勢いが結構出ているかなという印象を受ける。自民・小森候補が『背水の陣』と言っていたが、今回は比例に重複立候補していない。小選挙区で負けたら終わりということになるので懸命にやっているのかなと思う。かなりの接戦になるのではないかと思う。1区は候補者が多く、ここも比例にも注目しないといけない。立憲民主党、国民民主党、日本維新の会、この候補も比例でも立候補しているので、北信越ブロックの配分がどうなるかも注目」

舌戦!石川2区…終盤戦の情勢は


最後に3人の立候補者が1つの議席を争う南加賀の石川2区。5選を目指す自民党の前職に立憲と共産の新人2人が挑む構図となっています。

小山田経子 候補(立憲・新)
「こういった政治を許してはいけない。現状維持は衰退への道。今こそ政治を変える潮目にきている」

坂本浩 候補(共産・新)
「裏金政治、皆さんと一緒に断ち切って物価高騰から暮らしを守る。そのためにも全力をあげたい」

佐々木紀 候補(自民・前)
「野党は政権交代こそ最大の政治改革と言っている。政治改革やるために政権交代は必要ない、自民党公明党でしっかりやります」

政治とカネの問題をめぐって保守の地盤が揺れ動くことはあるのでしょうか。

Q 石川2区のポイントを教えてください。

髙見俊也 氏
「北國新聞の調査では、自民党の佐々木候補が立憲民主の小山田候補に対して優勢を保っていると書きましたが、こういう状態が続いているのかなと思う。ポイントは佐々木候補がこの後どこまで支持を広げるか。小山田候補との票差がどれくらいになるかと。比例の議席とも絡んでくるので、立憲民主党が北信越ブロックの比例でどれだけ議席を得るかによって結果も変わってくるかなと見ている」

Q 今回の選挙戦で期待することは?

髙見俊也 氏
「期待というか…注目しているのは自民党の人も驚くほど、自民党に対する逆風が強いのではないかと思う。この結果がどうなるのかが見通せない所もあるが、大きな変わり目の選挙になるのではないかという予感がする」

投開票日の27日、北陸放送ではプロ野球日本シリーズの放送終了後に、MRO選挙特別番組で最新の開票状況を随時お伝えします。特番には、高見さんにもスタジオにお越しいただきます。

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