27日に投開票を迎える衆議院選挙、山陰両県の小選挙区の終盤情勢を分析しました。激戦の島根1区は、女性3人による三つ巴の戦いです。
島根1区に立候補しているのは届け出順に
立憲民主党の前職・亀井亜紀子さん59歳、
共産党の新人・村穂江利子さん56歳、
自民党の前職・高階恵美子さん60歳、
の3人です。
立憲・前 亀井亜紀子候補
「おはようございます。あと3日です!」
朝から元気に駆け足の立憲民主党の亀井さん。毎朝の朝礼は終盤戦でも必ず行い、陣営を自ら鼓舞します。
立憲・前 亀井亜紀子候補
「睡眠不足にならないようにというのは、選挙中気を付けています。ですから帰るのが結構遅いので、すぐ寝て、何とかもたせています」
今回は、今年4月の補選のように党本部や県外からの応援が少なく、陣営の疲弊は否めませんが、ラストスパートを仕掛けています。
松江市と安来市で行った演説では、自民党の「政治とカネ」の問題を追及。非正規雇用の待遇改善や戸別所得補償制度の復活などで自民党政権下で膨らんだ格差の是正を訴えました。
立憲・前 亀井亜紀子候補
「今回この本戦で勝たないと意味がないです。今回この"王国"が少し変わりかけていると思うんですけれども、それに対する抵抗もものすごくあるので、今互角の戦いをしていると思います。あと3日で勝負が決まりますので、全力で戦います」
あすは松江市内を回り、無党派層の取り込みで票の積み上げを図ります。
共産・新 村穂江利子候補
「おはようございます。お疲れ様です」
選挙戦終盤のこの日。共産党の村穂さんは雨のなか、街頭に立ちました。
共産・新 村穂江利子候補
「(起きたのは)4時半から5時の間。朝早いのは強いです。いま候補者活動に専念してて、そこ一直線なので、脇目も振らず。なので案外気も張ってるし元気なんだと思います」
松江市などの大票田の他、区割りの変更で新たに島根1区に加わった飯南町などにも選挙戦序盤から入り、街頭演説を行ってきた村穂さん。
選挙戦4日目からは政策を短くまとめた動画を毎朝撮影、SNSに投稿し支持拡大を図ってきました。
企業団体献金の禁止、政党助成金の廃止による政治改革など、共産党ならではの公約を一貫して訴え続けています。
共産・新 村穂江利子候補
「内部留保課税、ここについても献金をもらわない日本共産党だから言えるということで、日本共産党が他党と違うところはどこかというのを、私も精一杯訴えて比例の票を積み、小選挙区でもぜひ村穂を応援してほしいということを訴え抜きたいと思います」
あすは島根大学時代から暮らしてきた松江市で遊説を行います。
自民・前 高階恵美子候補
「お昼ですね。(顔の皮)剥けちゃいました」
国政経験は15年という自民党の高階さんは、小選挙区での選挙戦は初挑戦。
終盤戦に入ると日焼けで顔の皮が剥けて、赤くなっていました。
自民・前 高階恵美子候補
「(晩ご飯は)やってますよ。というか、自分で作ってちゃんと食べてます。ありがたいです、近くのスーパーがなんとかギリギリの時間まで開いているので。そこで買い込んで、さささと。料理もストレス解消なんですよ」
島根の地方創生=「島根創生」を掲げ選挙区内の中山間地域もくまなく遊説。離島振興を訴えるため隠岐エリアも回りました。
そしておととい夜には松江市内で決起集会を開催。舞立農林水産大臣政務官や島根県の丸山知事が駆け付け、集まったおよそ300人に支持拡大を訴えました。
自民・前 高階恵美子候補
「(背中が見えた)時間はないですね、でも手応えというんでしょうかね。ぐっと温度が上がってきている感じはあります。ラストスパート、皆さんにとっても悔いのない選挙だったねって言えるように、精一杯お伝えをして、お力をお借りするということになると思います。頑張ります」
あすは大票田・松江市などで街頭演説を行い、最後まで追い上げを図ります。
JNNでは22日から23日にかけて有権者に対しインターネット調査を行い、取材を加味して選挙戦終盤の情勢を分析しました。
その結果、島根1区では現在、亀井さんが先行。高階さんが追う展開で、村穂さんは厳しい戦いとなっています。
亀井さんは立憲民主・れいわ新選組の支持層を固め、無党派層への広がりを図っています。
高階さんは自民・公明の支持層をほぼ固めていますが、無党派層への浸透が課題です。
村穂さんは支持が広っておらず、厳しい戦いとなっています。
ただ、3割以上の人が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性があります。
注目の島根1区。衆院選の投開票日は27日・日曜です。
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