10月は乳がん啓発月間です。ことし8月に乳がんを公表して以来、初めてのトークショーを富山市で開催したタレントの梅宮アンナさん。乳がんの診断から今に至るまでの生活について語ってくれました。

タレントの梅宮アンナさん52歳。20代から人気ファッション誌でモデルとして活躍し、ことしで芸能生活32年目です。

ことし8月に乳がんであることを公表し、抗がん剤治療を続けています。

そんな彼女が10月20日、乳がんになって初めての公開トークショーを富山市で開きました。

トークショーは、乳がん検診の大切さを知ってもらおうと富山市内のエステサロンなどが企画したもので、県内外からおよそ100人が集まりました。

タレント 梅宮アンナさん
「梅宮アンナが3Aなんだよねっていうことで、3Aの梅宮がいると思ってくれると少し楽になってもらいたいと…。落胆だけせず、アンナちゃんもっと大変だよねって思ってくれたら、きっと楽になるんじゃないかなと思って」

がんとともに生きてきた父親の姿…

「皆さんこんばんは。ご無沙汰していおります。この度がんが見つかりまして、乳がんなんですけれども」

きっかけは今年5月、自宅でシャワーをしている時に右胸に異変を感じたことでした。

タレント 梅宮アンナさん
「私の場合は見た目ですね。鏡を見て自分の胸があきらかに左右が違うっていう異変を感じてからの病院っていう順番だったんで…。ワンカップくらい違ったんですよ。たった1日で。あれ?って、きのうのおっぱいじゃないんですよね」

すぐにマンモグラフィーやMRIなど検査をしましたが乳がんの影は映っていませんでした。

しかし、組織を4か所採取し検査したところ、全てでがんが見つかり、「浸潤性小葉がん」と診断されました。

「浸潤性小葉がん」とは乳腺の小葉から発生する乳がんの一種で小葉から発生したがん細胞が周囲の組織に広がっていくことからこの名前がつきました。

女性の9人に1人が罹患するといわれている乳がんの中で、発生確率はおよそ5パーセント。発見が難しいのが特徴です。

アンナさんも見つかったときにはすでにステージ3Aで、脇のリンパにも転移していました。

タレント 梅宮アンナさん
「あっそうですかって。ピンとこないのと、私の場合はがんが身近にあったので、そういう意味では“私もやっと来たか”みたいな…」

父の梅宮辰夫さんが36歳の時にがんを罹患。1歳のころから父親ががんと共に生きてきた姿を見てきたといいます。

本当に猛毒、泣きたいくらいに怖かった…

タレント 梅宮アンナさん
「私にとってがんっていうのはすごく遠いものではなくて、結構小さいときからがんっていう言葉を浴びて生活をしてた状態だったので、そういう意味ではなんかびっくりもせず、パニックもせず、私の番がやっと来たんだっていう感じ」

トークショーの後には参加者からの質問に気軽に答えるなど交流を楽しみました。

タレント 梅宮アンナさん
「先は長いです。山登りに例えていますけど、上るには先はまだまだなので、私の状態はなるべくSNSでお伝えしようと思っているので、是非この闘病生活お付き合いください。ありがとうございました」「今夜はカニをたべます!」

アンナさんは、がんの経験を多くの人に知ってほしいとインタビューに応じてくれました。抗がん剤の辛い闘病生活については…

タレント 梅宮アンナさん
「赤い液体の、怖いレッドデビルってアメリカでは言うんですけど、もう、その名のごとく、もう本当にデビルなんですよ。猛毒。液漏れすると皮膚移植だよって。もう泣きたいぐらい怖くって」

シャンプーを流した瞬間、ごぞっと取れて…

7月から抗がん剤治療を始め2週間に1度の間隔で治療を受けることになりました。しかし…。

タレント 梅宮アンナさん
「この血管が駄目になっていくんですね。ボロボロに上がって実際、こういう線が入っちゃってますけど、これ血管炎で」

血管の負担を減らすため、カテーテル(管)を皮膚の下に埋め込むCVポートの手術を受け抗がん剤治療を続けてきました。

タレント 梅宮アンナさん
「毎日が、朝起きたときに、今日大丈夫。今日生きてるとか、何かそういうふうに思うようになっていくんだけども、抗がん剤って本当に今私の中ではやっぱり一番つらいものではあります」

抗がん剤の影響で免疫が弱くなるだけではなく微熱が出たり、気持ち悪くなったりするほか爪が黒くなり、肌や口の中が乾燥したりします。

8月には抗がん剤の副作用で骨髄の機能が低下し、口腔咽頭カンジタに感染しました。

一番ショックだったのは…

タレント 梅宮アンナさん
「髪の毛を洗ってたら、シャンプーまではよかったんですけどシャンプーを流した瞬間にごそっと取れて、絡まっちゃう。もうドレッド状態になって、それ母に切ってもらうんですけど泣いちゃって、その光景に。鬱にはなりますねどうしてもやっぱり」

アメリカで働いている一人娘の百々果さん(22)は母アンナさんの体調が心配で乳がんだとわかるとすぐに帰国しました。

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