「初音ミク」が人気の火付け役ともなったボーカロイド(VOCALOID)、通称「ボカロ」。ヤマハが開発した音声合成技術やその応用ソフトのことで年々人気が高まっています。そんなボカロを使って曲を作る高校生が富山県高岡市に。この夏、彼は大物音楽プロデューサーと出会い大きな転機を迎えました。

10月2日、高岡市である曲のリリースイベントが開かれました。

♪:アーティストによる歌唱

曲名は「ハイドアンドシーク」。会場の最前列で新曲にも関わらずリズムをとり、口ずさむ男性がいました。

この曲の、作詞作曲を手がけたのは。

男性:「富山県高岡市在住の『ひかるはるさめ』というボカロPです」

「ひかるはるさめ」こと、日笠孝太郎(ひかさ・こうたろう)さん高校2年生です。

日笠孝太郎さん(ボカロP/ひかるはるさめ):「ボーカロイドを使って音楽を投稿しています」

実は、この曲の原曲は…

♪:ハイドアンドシーク 初音ミクver/ひかるはるさめ

「初音ミク」などのキャラクターで知られる、ボーカロイドを使った曲なんです。

ボーカロイド(VOCALOID)とは、ヤマハが開発した音声合成技術やその応用ソフトのこと。略して「ボカロ」とも呼ばれています。

日笠さんはそのボカロのソフトを使い作曲するボーカロイドプロデューサー、通称「ボカロP」です。

音大出身の母の影響で「日常に音楽」

♪初音ミクの歌声「・・・・」(自宅で楽曲制作の様子)

音楽大学出身の母の影響で物心がついた時から音楽に触れていた日笠さん。

小学5年生からギターを習い始め、中学3年生からはボーカロイドで作詞作曲、高校1年生でバンド活動を始めました。

日笠孝太郎さん(ボカロP/ひかるはるさめ):「もう漠然と将来は音楽をやるんだろうなという気持ちになっていました」

夢は音楽で仕事をすること。そんな日笠さんがボカロに興味を持つきっかけとなったアーティストがいます。

ボカロPとして活躍する人気アーティスト

日笠孝太郎さん(ボカロP/ひかるはるさめ):「店で米津玄師さんのFlamingoが流れてて『なんだこれは!』って」

「Lemon」など大ヒット曲を手がけてきたアーティスト、米津玄師さん。

実は米津さん、本格的にアーティスト活動をする前から「ハチ」という名前でボカロPとして活躍していました。

♪:ドーナツホール2024/米津玄師

曲調はどこか米津さんらしさがありながらも、ボーカロイドならではの世界観が表現されています。

日笠孝太郎さん(ボカロP/ひかるはるさめ):「人によって無限に解釈が生み出せるじゃないですか。ボカロの魅力に取りつかれてしまって」

ボカロPとしての米津さんの曲を聞いていく中でボカロに夢中になり、これまでに44のボカロ曲を作詞・作曲。

自身のYouTubeチャンネルに投稿しています。

♪:造花を廻る/ひかるはるさめ

中でも自信作だという「造花を廻る」は、7か月前に投稿されてから2.6万回再生されています。(2024年10月22日時点)

日笠孝太郎さん(ボカロP/ひかるはるさめ):「高校を卒業するまでに100曲出すのが目標なので、まだまだですね」

そんな日笠さんに今年の夏、運命的な出会いが訪れます。

アルバイト先に大物が来店

日笠さんのアルバイト先、高岡市にあるラーメン店。

こちらに、ある音楽プロデューサーが来店。

そこで日笠さんは。

ひかるはるさめ・日笠孝太郎さん:「こういう感じで(腰をかがめて)『曲を聞いてもらっていいですか?』って言って…」

その音楽プロデューサーというのが…

2018年、爆発的にヒットしたDA PUMPの「U.S.A.」。その日本語詞を手がけたshungo.さんです。

shungo.は両親が高岡市出身で、度々このラーメン店に訪れていたことから店長と顔なじみの関係でした。

らぁめん次元・長徳俊彦店長:「shungo.さん来られたから、テーブルに行って自分の曲を聞いてもらいなって言いました」

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