妻を殺害した罪に問われている元県議会議員の裁判員裁判で、事件前後の被告の所在や移動についての証人尋問が22日で終わったことを受けて、23日は検察、弁護側がそれぞれまとめの意見を述べました。

塩尻市の元県議丸山大輔被告50歳は、3年前の9月、自宅を兼ねた酒蔵の事務所で、妻の希美(のぞみ)さん当時47歳を殺害した罪に問われ、裁判で無罪を訴えています。

23日の裁判では、一つ目のテーマである「被告人の所在や移動状況」について行われてきた警察官や専門家など7人に対する証人尋問での証言を踏まえ、検察と弁護側がまとめの意見を述べました。

検察側は、丸山被告が長野市の議員会館と塩尻市の自宅を「往復した」と主張。

専門家の鑑定により、現場の近くを含む6箇所の防犯カメラに映った車のへこみやキズが丸山被告の車のものと一致することから、被告が車で移動した事実を認定できるとしました。

一方、弁護側は、「議員会館にいた」と主張。

丸山被告が議員会館の外にいるところを誰も見ておらず、専門家の鑑定についても、防犯カメラに映った車のへこみなどが不鮮明であるうえ、客観的な方法を示さずに被告の車のものと一致するとした結論は信用できないなどと指摘しました。

24日からは2つ目のテーマである「殺害の動機」を争点に審理が行われます。

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