今年1月から9月までに倒産した負債1000万円以上の焼肉店は全国で39件にのぼり、前年時期の16件から倍増、年間では過去最多を更新していることが21日までにわかりました。調査を実施した帝国データバンクによりますと、個人で営業している小規模店を含めると、実際はより多くの焼肉店が市場から退出したとみられます。
帝国データバンクによりますと、2024年に発生した「焼肉店」経営事業者の負債1000万円以上の倒産は、9月までに39件にのぼりました。
7月末の時点で2019年の26件を上回り、年間での最多を更新しています。
サラダなど野菜類の値上がりも目立つ…
焼肉店を巡る経営環境は、食材が軒並み高騰する一歩で、メニューの値上げが難しい「我慢比べ」の状態が続いています。
円安を背景にアメリカ産の輸入牛肉は価格高騰が止まらず、主な部位の1キログラム当たりの平均価格では、2020年との月平均での比較で1.7倍に上昇しています。
さらに、サラダなど野菜類の値上がりも目立ち始め、キャベツなどは1.3倍に高騰しています。
大手と小規模店の格差が広がっている…
こうしなかで、外食メニューの中でも客単価の高い焼肉では物価高騰による節約志向の高まりを背景に各店舗は客離れをおそれ「これ以上の値上げがしづらい」といった大幅な価格転嫁が難しい事情があります。
このため、大量仕入れなどの低コストを強みとしたファミリー層向けの大手チェーン店と、コスト競争に耐えきれない中小零細店での格差が広がっています。
今後についても輸入牛肉などの原材料価格の高止まりが続き、電気・ガス代や人件費などの運営コスト負担増も加わるなど、厳しい経営環境は続くとみられることから、2024年の負債総額1000万円以上の焼肉店の倒産は年間50件を超える可能性があるとしています。
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