今年6月、広島県福山市で「トラブル処理」の名目で10代男性らから現金およそ42万円を脅し取ったとして、いわゆる「トクリュウ」のメンバーなど男6人が今月逮捕された事件で、警察は19日、事件に関わったとして暴力団組員の男2人を新たにに逮捕しました。
恐喝の疑いで逮捕されたのは、福山市南手城町4丁目の五代目浅野組重政組組員・原誼亜生容疑者(31)と、自称福山市紅葉町の五代目浅野組三代目中岡組組員・川原涼哉容疑者(30)です。
警察によりますと、2人は他の6人と共謀して6月に福山市曙町の駐車場などで、10代の男性らに対して「なにA(別の共謀容疑者・10代)を勝手に連れだしとるんな」「向こうとは話がついて50万円包んだ」「それを関わってる奴らで払え」「これ書けや」などと脅して、トラブル処理名目の借用書を書かせた上、7月から9月の間、5回にわたって男性らから合計41万5000円の現金を脅し取った疑いがもたれています。
警察は捜査に支障があるとして、2人の認否を明らかにしていません。
事件を巡って警察は今月、福山市今津町の会社員の男(24)ら6人を恐喝容疑で逮捕。このうち4人は福山市周辺で活動する「阿修羅」と名乗る自称走り屋集団のメンバーで、警察は「阿修羅」を「匿名・流動型犯罪グループ」いわゆる「トクリュウ」とみています。
警察は、被害を受けた10代男性のグループが別のグループと起こしたトラブルに「阿修羅」メンバーらが介入し、現金を脅し取ったとみています。
原容疑者は「阿修羅」のいわゆる「面倒見」だということで、警察は6人が起こした事件の背後に組員2人の関わりがあったとみています。
また、すでに逮捕されている「阿修羅」のメンバー2人は、9月に福山市内で別の男性(18)を殴るなどして死亡させたとして起訴されています(11日付)
警察は、暴力団への金の流れなど事件のいきさつを調べるとともに、「阿修羅」の実態を把握し解体に向けて捜査を続けています。
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