連日、首都圏では強盗事件が相次いでいます。横浜市の住宅で男性が死亡しているのが見つかった事件では、室内に複数人が侵入し、物色されたような跡があることが分かりました。

きのう、横浜市の住宅で75歳の男性が死亡しているのが見つかった事件。警察はきょう午前から住宅の現場検証を行いました。

死亡したのは、この家に住む後藤寛治さん(75)。手足を粘着テープで縛られ、広範囲に暴行を受けたような痕が複数あったということです。後藤さんは妻と2人暮らしで、妻は当時、外出中でした。

後藤さんの友人の男性は、先週土曜の12日に革製品を作る友人同士の集まりで最後に会ったと話します。

後藤さんの友人
「レザーの同好会を定期的にやっていて、先週もみんなと集まって(後藤さんから)奥さまのバッグを作ったと伺って見せてもらって、すごい出来なんでびっくりしました」

後藤さんは手先が器用で、革のバッグを自ら作り、妻にもプレゼントしていたといいます。

後藤さんの友人
「あと2つ、3つ、お嬢さんたちにクリスマスまでに作らないといけないと嬉しそうに笑っていた。常に自分の家族のことを考えている。亡くなられたのはショック」

友人によりますと、後藤さんの家には自分で作った帆船の模型などを保管している部屋もあるということです。

きのうの映像をみると、玄関のあたりで入念に鑑識作業を行っていて、警察によりますと、玄関は施錠されておらず、玄関横の窓が割れていたということです。

さらに、きょう分かったことも。

記者
「きょうも現場は広い範囲で規制されていますが、室内には物色されたような形跡があることが分かりました」

その後の捜査関係者への取材で、玄関やリビングにある棚やタンスの引き出しが開いていて、物色されたような形跡があることが新たに分かりました。また、室内には土足で歩いた足跡もあり、警察は2種類以上の足跡を確認しているということです。

強盗目的のグループが家に押し入ったのでしょうか。警察は家の中から奪われたものがないかなど、確認作業を進めています。

一方、千葉県白井市できのう起きた事件でも新たに分かったことが。

きのう午前3時半すぎ、男とみられる数人が住宅に押し入り、70代の女性と40代の娘を縛り暴行を加えたうえ、現金およそ20万円や、この家の軽乗用車を奪って逃走しました。親子2人はけがをしましたが、いずれも意識はあるということです。

現場の住宅からおよそ400メートル先のコンビニでは。

記者
「現場付近のコンビニでは鑑識作業が行われています」

捜査関係者によりますと、犯行時刻の前に現場近くのコンビニで粘着テープを購入する不審な人物が目撃されていたということです。

親子は粘着テープで手を縛られていたということで、警察は犯人らが事件に使う道具をこの店で調達していた可能性があるとみて関連を調べています。

首都圏で相次ぐ強盗事件。さらに、強盗ではない別の事件との関連も浮上しました。

今年9月、東京・練馬区の路上で40代の男性が車で連れ去られ、バールなどで殴られたうえ、監禁される事件が発生。逮捕されたのは、根本雄也被告(31)ら5人です。

このうちの1人は闇バイトに応募したと供述しているほか…

「3人くらいの男から指示を受けた。『ジョジョ』というあだ名で呼びあっていた」

「闇バイト」のやりとりは、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」を使って行われていました。その際、事件の指示役とみられる人物が使用していたアカウント名が、一連の強盗事件の一部と同じものだったことが捜査関係者への取材で新たに分かりました。

8月以降、首都圏で発生した一連の事件11件のうち、神奈川県厚木市、鎌倉市、さいたま市の事件で使われたアカウント名が一致したということです。

東京、神奈川、千葉、埼玉。首都圏で次々と発生する事件。警視庁などは、それぞれの事件の実行犯を追うとともに、一連の事件の関連性を調べ、背後にいるとみられる指示役への捜査も進めています。

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