連日の気温を見ると、1日の中での寒暖差が目立ちます。そんな寒暖差によって起こる身体の異変が指摘されています。
■秋の寒暖差で身体に異変も 「むくみ」にも注意
良原安美キャスター
1日の寒暖差が大きいと体調を崩しやすくなりますが、この季節は「秋のむくみ」にも注意が必要です。
「秋のむくみ」は寒暖差が原因で引き起こされます。昼間は暖かいので、▼夏のような薄手の服装をする、▼冷たいものを摂りすぎるといったことで身体が冷えて血行不良になることで血流の流れが滞り、むくみに繋がるということです。
むくみを訴えるのは女性に多い傾向にあります。厚労省の「2022年国民生活基礎調査」によりますと、男女差は男性が18.4%、女性が43.2%となっています。
筋肉量の違いがあるものの、▼運動しない人、▼塩分を多く摂る人、▼デスクワークなど同じ姿勢が続く人などは特に注意が必要だということです。
ホラン千秋キャスター:
むくみは年間を通して症状を訴える人はいると思いますが、特にこの時期は注意が必要なのでしょうか。
済生会川口総合病院 皮膚科主任部長 高山かおる医師:
気温が上がるときと下がるときで血管の動きは違うので、それにうまくついていけなかったり、今年の夏はすごく暑かったので、お家でじっとしていた人も多かったので、むくみやすくなっているのではないかと思います。
ホランキャスター:
むくみも蓄積なのでしょうか。
高山医師:
足を上げていれば、むくみはとれるものですが、朝になってまた動き出すと再びむくみます。リセットできれば良いのですが、持続的になってしまうときがあります。
井上貴博キャスター:
私は革靴が苦手で、ふくらはぎも疲れやすいのでアスリート用の着圧ソックスを履いているのですが、いかがでしょうか。
高山医師:
むくみやすいな、足が重いなと思う人は着圧は履いた方がいいと思います。
ただ、指先が詰まってしまうと、血流が回らなくなってしまいますので、指がよく動くように指先が開いているものをおすすめしています。
ホランキャスター:
履くタイミングはありますか?
高山医師:
理想的には、朝起きたときにすぐに履いたほうが良いです。
井上キャスター:
どのくらいの時間ですか?
高山医師:
一日中、履いてください。
■秋のむくみ 今からできる対策は? 医師おすすめのストレッチ
良原キャスター:
この先も1日を通して気温差の大きい日が続く見通しです。20日(日)は最高気温20度、最低気温13度となり、季節が冬に進んみそうなので、注意が必要になりそうです。
高山医師は「秋のむくみ」対策として、▼ぬるめのお湯に入浴、▼冷たい飲み物を飲みすぎない、▼ストレッチが効果的としています。
【(1)イスに座ってストレッチ】
・イスに座って右足の膝上に左足首を乗せる
・左足のつま先を掴んで自分の体の方へ、足首を伸ばすように10秒ほど引っ張る
・次につま先と踵を持って、つま先を脛の方へ10秒ほど引っ張る
・最後に呼吸をしながら、足首をゆっくり大きく回す
・朝起きたときや帰宅後などに行うと良い
→股関節の周りなども柔らかくなり血流が良くなる
【(2)立ったままのストレッチ】
・イスがなくても良いが、転倒防止のためイスの背もたれに手を乗せる
・かかとをゆっくり上げて、ゆっくり下ろす(10回1セット)
・足の親指に力がかかるように
・お腹、お尻に少し力が入るように体幹を意識する
・体が前のめりにならないまっすぐな姿勢で行う
・30分~1時間、座っていた場合に行うと良い
→ふくらはぎの筋肉をギュッと締めることで、滞ってる血流が動く
ホラン千秋キャスター:
ストレッチはどちらを先にやったほうがいいですか?
高山医師:
(1)イスに座ってストレッチをしたあとに、(2)立ったままストレッチの順番で行ったほうがいいかもしれません。
■むくみが続く場合は病気のサイン?
良原キャスター:
対策をとってもむくみが解消しない場合もあるそうです。高山医師によると、「むくみがなかなか治らない時は病院へ。病気が潜んでいる可能性もある」といいます。
▼血管がコブのような状態になる「下肢静脈瘤」、▼血管に血の塊ができる「深部静脈血栓症」などのリスクがあるということです。
高山医師:
むくみが持続的に続くときは、病院に相談をしてください。
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<プロフィール>
高山かおるさん
済生会川口総合病院 皮膚科医 足育研究会代表
「足」に特化したフットケア外来なども行う
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