米軍横田基地(東京都福生市など)で発がん性の疑いのあるPFAS(ピーファス)を含んだ大量の汚染水が基地外に漏出した可能性があると米軍が明らかにした問題で、中谷元防衛相は11日の記者会見で、「原因究明と再発防止の徹底など適切な対応をアメリカ側に申し入れた」と明らかにした。

◆基地への立ち入り調査は…

 中谷氏は「3日にアメリカ側から、8月30日の豪雨で(PFASの一種の)PFOS(ピーフォス)等を含む水が施設外へ出た蓋然(がいぜん)性が高いとの通報があった」と説明。通報まで1カ月以上かかった理由について「アメリカ側に詳細を確認中。迅速な通報を申し入れた」とした。新しい事実が判明した場合の速やかな情報提供も求めたという。

中谷元防衛相(左)と米軍横田基地(写真は合成)

 横田基地への立ち入り調査は「米側の回答状況や自治体からの要請を踏まえて対応する」と述べた。

◆小池知事、新たな対応は示さず

 一方、小池百合子都知事はこの日の記者会見で「地元自治体と連携して必要な対応を求める」と指摘。ただ、「既に都、地元自治体連名で、国に詳細かつ迅速な情報提供や国の責任における調査、立ち入り調査への協力を要請している」と述べるにとどまり、新たな対応は示さなかった。(大野暢子、奥野斐) 

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