被害総額6件合わせて8000万円以上。大分市内の高齢女性6人が相次ぎオレオレ詐欺の被害にあったことが分かりました。被害者は話を信じて公園の滑り台の下やマンション入り口に現金を置いて、現金をだまし取られました。いずれも警察官をかたっていて、県警が関連を捜査しています。
警察によりますと9月中旬、大分市の女性(80代)の自宅に警視庁の警察官を名乗る男から「あなたも共犯者として捜査している」などと電話がありました。その後、電話で「お金の番号を調べるのでマンションの入口に置いてください」などと指示がありました。
話を信じた女性は10月4日、現金1900万円を封筒と袋に入れて指示されたマンション入り口場所に置き、だまし取られました。県内ではこの事件を含めて、同じ手口での被害が6日までの3日間で6件確認され、被害額は合わせて8000万円を超えています。被害者は大分市内に住む70代から90代の女性です。以下、他5件の事件概要です。
公園の滑り台や自宅の花壇、軒先に現金を置くよう指示されたケースも
被害①
大分市の女性(80代)
9月上旬、自宅に自動音声ガイダンスで「電話が止まります」と言われた後、警視庁の警察官を名乗る男から「暴力団員からあなたの口座にお金を振り込んでいることが判明した。このままではあなたも共犯者になる」などと電話がありました。その後、別の警察官や検事を名乗る男から「自宅の敷地内にお金を置いてください」と指示。女性は現金1550万円を手提げバッグの中に入れて、自宅の玄関の軒先に置き、だまし取られる。
被害②
大分市の女性(80代)
9月上旬、自宅に自動音声ガイダンスで「電話が止まります」と言われた後、警視庁の警察官を名乗る男から「暴力団員からあなたの口座にお金を振り込んでいることが判明した。このままではあなたも共犯者になる」などと電話がありました。その後、検事を名乗る男らから「自宅の敷地内にお金を置いてください。警察が捜査するので、お金の置いた場所は見てはいけない」などと指示。女性は9月下旬、現金1600万円をバッグの中に入れて、自宅の駐車場に置き、だまし取られる。
被害③
大分市の女性(70代)
8月下旬、自宅に自動音声ガイダンスで電話がかかったあと、警視庁の警察官を名乗る男から「犯人を取り調べたところあなたにお金を支払って携帯電話と通帳を購入したといっている」などと電話がありました。その後、検事を名乗る男から「あなたも詐欺に加担している。お金を洗浄しなければいけない」などと指示。女性は9月25日、現金800万円を自宅近くの神社の境内に置いてだまし取られる。
被害④
大分市の女性(90代)
8月ごろ、自宅に大分県警の警察官を名乗る男から「逮捕した犯人があなたの携帯電話を使っている。あなたのことを調べないといけない。」と電話がありました。その後、警視庁の警察官をかたる男から「あなたの口座を調べるので空にしてほしい。1日50万円ずつ引き出すように」などと言われ、さらに「自宅近くでお金を受け取る」と指示。女性は2回にわたり、袋に入れた現金1420万円を自宅近くの公園の滑り台の階段下に置きだまし取られる。
被害⑤
大分市の女性(70代)
9月ごろ、警視庁の警察官を名乗る男から「暴力団員があなたの通帳を持っていた。現金が犯罪に使われていないか番号を調べないといけない」などと言われました。また、検事をかたる男から「特別捜査官がお金を預かるために向かっている」などと指示され、女性は現金800万円を手提げバッグに入れて、自宅の花壇に置き、だまし取られる。
警察官をかたる詐欺被害は26件。被害総額は1億7千万円超
大分県警によりますと今年に入って警察官をかたる詐欺の被害は26件発生。被害総額は1億7000万円以上にのぼります。県警は「警察官や検察官が現金を預かったり確認したりすることはありません」と注意を呼びかけています。
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