コロナ禍をきっかけに、自宅で過ごす時間が増えたことで注目されたガラスペン。その人気は女性を中心に今も続いていますが、大分県では意外な場所で作られています。

ペンの先をインクにつけて使用するガラスペンは、明治時代に日本で生まれた筆記具です。ペンと紙がこすれる際の『サリサリ』という音が心地よく、使い始めるとその魅力にはまってしまう人が続出しています。

ガラスペンといっても色や形、素材も様々。価格帯も2000円程度から2万円台のものまで幅広く展開されています。

こうした中、ガラスペンが意外にも大分刑務所で製作されているのです。全国の刑務所で唯一、受刑者の刑務作業として2012年からガラスペンの製作を開始。高度な技術が必要で、スタート当初は1人のみでしたが、今では5人が担当し、年間に約500本を作っています。

大分刑務所 山内敬太法務技官:
「木工や金属加工が定番ですが、特色のある作業ができないかと考え、ガラスペンに注目しました」

大分刑務所では、もともとガラス細工の製作を導入していて、発展的な試みとしてガラスペンの製作に着手しました。手先の器用さなど受刑者にも一定程度の技能が要求されます。

――何年くらいかかってこれくらいの商品ができるようになりますか?

大分刑務所 山内敬太法務技官:
「5~6年くらいかかります。なので刑期が10年以上といった長い受刑者が携わっています。購入者が喜んでもらえるのを励みに作業を実施しております」

大分刑務所製のガラスペンは、すべて手作りで、1本税込み3630円~6050円で販売。全国の刑務所での展示即売会やふるさと納税の返礼品としても利用されています。

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