さまざまな事情で親が育てられない乳幼児を、匿名でも受け入れる「こうのとりのゆりかご」について、熊本市の専門部会は、「刑法上の明らかな違法性はない」と過去半年間の運用状況を報告しました。
親が育てられない乳幼児を匿名でも受け入れるため、熊本市西区の慈恵(じけい)病院が運営する「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」。
その運用状況を専門家や関係者が検証する専門部会は、年に2回開いていて、きょう(4月26日)は昨年度(2023年度)下半期の運用について報告しました。
報告書によりますと、この期間の運用体制に刑法上の明らかな違法性は認められないほか、子どもの安全性の確保や公的機関との連携も適切に行われているとして、専門部会は「今後も継続的な検証をする必要がある」と結論付けました。
「ゆりかご」は、5月で開設から17年を迎えますが、妊娠に関して悩む女性は今も多く、慈恵病院での相談件数はこれまでに5万7000件を超えています。
専門部会は「相談内容も複雑化している」としたうえで、「出産後の支援についても引き続き検討する必要がある」としました。
【相談窓口一覧掲載】
思いがけない妊娠や出産、産後の養育について悩んでいる人は、以下の窓口で相談を受け付けています。
■「にんしんSOS熊本(エスオーエスくまもと)」は、電話(080ー9068ー7528)=24時間年中無休熊本乳児院内=で応じます。
■熊本市の「妊娠内密相談(にんしんないみつそうだん)センター」は、電話(096ー366ー3060)や、メール(naimitsusoudan@city.kumamoto.lg.jp)で対応します。このセンターへの電話は、午前8時半~午後5時15分に開設していて、夜間や休日、祝日は「にんしんSOS熊本」と連携。また夜間や休日、祝日に受け付けたメールは、次の営業日に対応します。
■熊本市中央区の福田病院(ふくだびょういん)などは、18歳までの中高生などが対象の専用窓口「中高生妊娠相談」を設けています。福田病院のこの窓口は、メール(info@fukuda-hp.or.jp)か、日曜と祝日を除く午前9時から午後5時に電話(096-322-2995)で受け付けます。
いずれも、熊本市民でなくても相談できます。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。