10月に入り、“ダブル台風”が日本に接近する異例の事態です。さらに10月1日は、各地で30℃以上の真夏日が続出。記録的な暑さとなりました。(10月1日「Nスタ」午後4時40分すぎの放送より)

■台風17号 関東や東北に影響 “ダブル台風”列島に接近

南波雅俊キャスター:
午後3時現在、台風17号は関東や東北に影響が出ている状況でしょうか。

気象予報士 広瀬駿さん:
午後3時現在、関東に最接近しています。関東でも場所によって全く天気が違いますが、千葉や茨城の沿岸部では雨が降り、海が荒れるような状況です。

台風17号は直撃ではなく、台風本体の雲も海上を進む見込みです。10月1日夜いっぱいは千葉・茨城・福島・宮城・岩手などの沿岸部で雨が強まる可能性があるため、空模様の変化や、海には近づかないなど、高波にも注意してください。

■“迷走”台風18号 今後の進路は? 大雨の可能性も

南波キャスター:
台風18号は、「夏型の“迷走”」「秋型の強い勢力」と、夏型・秋型の両方の傾向持っているようですね。

広瀬駿さん:
台風17号を“秋台風”というのであれば、18号は“秋と夏のハイブリッド型”といえます。

秋になるとだんだん南に下りてくる偏西風に乗って台風が速度を上げ、東へ行くルートが“秋台風”です。

しかし、大型で猛烈な勢力の台風18号は、太平洋高気圧が強まって通せんぼするような形になりそうです。台風自身が周りの高気圧を弱めたり強める性質があり、台風の東側で高気圧が強まっていきそうです。

また、海面水温が高い状況です。猛暑が続いて異常気象が連鎖しているような状況です。海が温まると雨雲が発生して発達するので、海水温が1年で最も高い秋は台風が発達しやすくなります。猛暑は夏がピークですが、熱が伝わるまでに時間がかかるため、海水温のピークは秋で、その分、勢力が強くなりやすいわけです。

井上貴博キャスター:
10月1日は東京でも雨が降ると思いましたが晴れました。予想しづらい状況なのでしょうか。

広瀬駿さん:
台風が2つあると、どのように周りの高気圧や前線に影響を及ぼすかが複雑で、予想がしにくい部分があります。台風18号の動きがゆっくりで、進路が定まっていないところもあるので、今週後半の天気は予報しにくいですね。

ホラン千秋キャスター:
暑さ・雨・風などは遠くても影響があるので、遠いからといって安心できるわけではありませんね。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
遠くても雨風の影響はありますし、天気は刻一刻と変わります。雨が降ったり曇りだったり湿度は高いので体感は暑かったりと、天気予報を見て、私自身や子どもの服装はどうしようかと日々悩んでいます。

■台風18号 離れた場所でも大雨に 北海道や石川・能登地方も注意

南波キャスター:
台風18号の影響はどうなっていくのでしょうか。

広瀬駿さん:
2日(水)、3日(木)にかけて、沖縄では雨が降ったり止んだりを繰り返します。石垣島などでは風も強まり、3日(木)以降大荒れとなるおそれがあります。

ただ、18号の影響は離れている場所でもあります。10月は秋が深まる時期なので、台風があることで湿った空気の流れ込みが強まり、前線の活動が活発になっていきます。2日(水)以降、日本海側では雨が強まって大雨となるおそがあります。

4日(金)は、北海道でも低気圧や前線の影響でまとまった雨が降りそうです。大雨災害があった石川・能登地方でもまとまった雨が降りそうですので、土砂災害や河川の増水にお気をつけください。

南波キャスター:
海面水温が平年よりも高いため、より大雨に注意しなくてはいけない状況だということです。

広瀬駿さん:
雨雲がたくさんできやすい状況です。台風から離れているところでも大雨に注意、警戒をお願いします。

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<プロフィール>
気象予報士 広瀬駿さん
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研究

松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事宮崎県出身 3児の父

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