水揚げが3週間延期となった広島の名産「カキ」の話題です。記録的な暑さは地上だけでなく、瀬戸内の海にも影響を及ぼしています。

広島を代表する冬の味覚、カキ。例年では、1日が水揚げの解禁日ですが…。

末川徹記者
「呉市音戸町です。海にいくつものカキ筏が浮かんでいます。夏の猛暑の影響で、水揚げが大幅に遅れているといいます」

ここ数年、広島のカキは、身が小ぶりだったり収穫時期が遅れたりして、広島県全体の生産量は伸び悩んでいます。

音戸海産 栗原単さん
「暑いと、カキが育つ水深10㍍付近の酸素が減る。カキの体力を奪いやすい」

カキは、水温がある程度低くならないと、おいしく育ちません。

広島県によりますと、音戸周辺の海水温は、9月の平均で27.4℃。平年と比べ、2℃から3℃高い状態となりました。こうした中、カキ業者は足並みを揃え、2024年シーズンの水揚げを3週間遅らせることにしました。

音戸海産 栗原単さん
「市場側は、早く欲しいと思っているが、生産者は、商品価値を担保したい」

一方、水揚げの遅れは、悪いことばかりではありません。今後は、成熟したカキが市場に出回りやすいといいます。

音戸海産 栗原単さん
「3月に入っても、味のうまみは上がっている。春までおいしい印象。我慢して商品が良くなって出して、『美味しい』と言われるのが一番大事」

日本一の生産量を誇る広島のカキ養殖…。ブランド力を守るため、これまでと違う方法が求められています。

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