女性が手がけている衣装。生地に使われているのは「古着」です。

青森市の専門学校に通う女性が「アップサイクル」をテーマにしたファッションコンテストの最終審査に向けて作品作りに取り組んでいます。

1年生の専門学生が挑むファッションコンテスト「最終審査」

青森中央文化専門学校・1年の久保田梨純(くぼた・りずむ)さんです。服のデザインなどを学んでいる久保田さんはいま、12月1日に福岡県で開かれるファッションコンテストの作品作りに励んでいます。

青森中央文化専門学校・1年 久保田梨純さん
「服を作ること自体慣れていなくて、文化祭で着る衣装しかちゃんと作ったことがないので、常にどうしたらいいかわからないことばかり」

久保田さんが挑戦しているのは、中古品販売などを手がける「ブックオフ」が主催のファッションコンテストです。

428点のエントリーから最終審査会40点に青森県から唯一選ばれた作品

「衣類廃棄」問題の解決を目指しているこのコンテストでは、ブックオフが取り扱う「古着」を作品に使うことが条件となっています。久保田さんは初めての挑戦で、約500点の作品のなかから最終審査会に進む40点の作品に青森県から唯一、選ばれました。

今回の作品に久保田さんが取り入れたテーマは平和の象徴である「鳳凰(ほうおう)」です。

青森中央文化専門学校・1年 久保田梨純さん
「持続可能な社会を自分なりに考えたときに、永遠に平和な社会という風に捉えた」

平和に対する考え方や思いが、人によって異なることを様々な模様で表現するという難しいテーマに真正面から取り組んでいます。久保田さんが大切にしているのは、「古着らしさ」をなくさないことです。

マイナスではない“古着らしさ” 新しい作品に紡ぐ

この生地には、もともとマーカーで線が引かれていましたが、久保田さんはこの線を生かして生地を裁断し、つなぎ合わせました。

青森中央文化専門学校・1年 久保田梨純さん
「汚れとか毛玉がついているからって使えないとかじゃないので、だからマイナスな部分だけ見るのではなくて、そういうのを生かして“古着らしさ”を新しい作品として、その中に感じていけるように工夫しています」

指導する先生は、このコンテストを通して、アップサイクルに対する意識をこれからの活動につなげてほしいと期待を寄せています。

青森中央文化専門学校・トータルファッション科 曽我武 主任教諭
「捨てられるはずの洋服を復活させるので、販売している洋服とか自分が持っている洋服とかの価値の考え方とかは変わると思います。やるからにはグランプリをとってほしいと思っています」

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