クリームコロッケといえば、黄金色の衣と白いトロトロのクリームをイメージするかと思いますが、島根県松江市にある居酒屋が「黒い」クリームコロッケを新商品として売り出しました。
目指すは島根の新たな名産品。
開発の背景には店主のある思いがありました。
松江市にある居酒屋「海彦」。
新鮮な海の幸が人気の店ですが、9月に新商品を発表。それが…
海鮮海彦 水上章彦 店主
「島根県の名産であるシロイカ(ケンサキイカ)をふんだんに使った『白イカ墨クリームコロッケ』です。」
最大の特徴が…インパクト抜群の『黒さ』です。
通常、クリームコロッケといえば、中のクリームは白をイメージするかと思いますが、そのお味はというと…?
清水栞太 記者
「アツアツでサクサクの衣の中にはトロっとしたクリームが。イカがゴロゴロと入っていてうまみが凝縮されたインパクトある味わいになってます」
シロイカは山陰が誇る海産物の一つ。
このイカのうまみを最大限に引き出し、かつ、トロットロな食感に仕立てるため仕込みにはなんと3日もかかります。
『黒さ』の正体はイカ墨。
白かったクリームが混ぜるごとに、どんどん黒くなっていきます。
海鮮海彦 水上章彦 店主
「イカ墨の部分って捨てるんですよ、もったいないを何か変えれないかなと思ったときに、イカ墨にはすごく旨味成分が豊富に含まれてて良いってことがあったので試しに入れてみたら、すごく深みも出て美味しいって純粋に」
見た目のインパクトも味も抜群な新商品となりましたが、開発したのには店主のある思いが。
海鮮海彦 水上章彦 店主
「私が漁師をしているからです。大田市で漁しに出てシロイカ1本釣りで毎晩釣っております。そのシロイカの美味しさをぜひ知ってほしい、島根にシロイカありってのを知ってもらいたいという思いで今回この商品作りました」
実は店主の水上さんは島根県大田市で働く現役の漁師。
釣り好きが高じて1本釣り漁の世界に入ると、今度は、島根の魚の美味しさを伝えたいと、2年ほど前にこの店を開業。
自ら獲った新鮮な海の幸を提供するスタイルで、松江ではすっかり人気店として定着しています。
そして県外の人たちにもその美味しさを広めていこうとシロイカを使った黒いクリームコロッケを開発したのです。
海鮮海彦 水上章彦 店主
「世にないものを作る、それこそが名産品の第一歩だということと聞きまして、もっともっと知ってもらえるように広めていきたいなと」
目指すは新しい島根の名産品。
店主の熱い思いが込められた黒いクリームコロッケです。
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