27日投開票が行われる自民党総裁選を巡り、自民党県連が、党員になった覚えがない男性など46人に投票用紙を発送していたことがわかりました。このうち、大半の投票用紙には、届いた先に住んでいない人物の名前が記載されていました。

差出人は自民党県連、返信用のはがきには「総裁選挙投票用紙」と書かれています。

しかし、用紙が届いた人たちに党員になった覚えはなく、中には見知らぬ家族にあてた用紙もありました。

私たちの取材で、こうした投票用紙が46人分も見つかりました。

一体、どういうことなのでしょうか。

名字は同じでも“見知らぬ名前”が…

自民党県連は今月12日、県内の党員・党友2万7200人を対象に、往復はがきで投票用紙を発送。

党員・党友による投票は郵送で行われ、開票日前日のきょう、締め切られます。

そしてあす27日、各都道府県連が集計した投票数を党本部がまとめ、いわゆるドント方式で候補者に「党員票」として配分される仕組みです。

投票用紙が届いた富山市内の男性によりますと、男性の自宅には1週間ほど前に用紙が届き、「党員ではない自分になぜ」と不審に思ったと言います。

さらに、男性は2人暮らしにもかかわらず、届いた投票用紙の数は6枚。男性と家族の分を除いた4枚の投票用紙には名字だけが同じで、見知らぬ人物の名前が記載されていたということです。

どんな経緯で投票用紙が届いたのか…

同様の事案について男性が知人に問い合わせると富山市内でほかに自宅や会社7か所、40人分の投票用紙が届いていたことが発覚しました。

見知らぬ家族の名前で投票用紙が送られているケースが大半を占めたということです。

いずれの知人も自民党員になった覚えはないということです。

自民党員になるには、一般党員で4000円、家族会員で2000円の党費を年間で支払う必要がありますが、男性とその家族は党費を支払った記憶もないと言います。

党員の自覚がない人の自宅に投票用紙が届くことについて自民党県連は「県連では、しっかり党費を収めてくれた方に投票用紙を発送している。そういった事案は把握しておらず、どんな経緯で届いたかはわかわらない」とコメントしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。