石川県能登地方を襲った記録的豪雨で道路が寸断され、孤立状態が続いている集落から自衛隊のヘリを使った住民の集団避難が始まりました。輪島市から中継です。

輪島市航空自衛隊の輪島分屯基地に来ています。こちらでは孤立集落から住民の集団避難がヘリで行われました。

輪島市の西保地区は土砂崩れや倒木で道が塞がれ、集落が孤立、住民48人が取り残されていました。

きのう、職員がヘリコプターで地区に入り、住民の意向を確認し、40人が集団避難に同意したということです。

西保地区の住民 谷上洋子さん(89)
「下は大川、上は山、それが流れてくるかと思うと、心配で心配で。怖かった、ありがとう」

ヘリから降りた人の中には100歳の男性もいて、自衛隊員に抱えられながら降り立ちました。

住民は「こわかった」「本当にありがたい」と口々に話し、安堵感から涙する人もいました。

このあと、マイクロバスに乗り込み、市内に開設されている避難所に向かいます。

記者
「豪雨災害から6日目の久手川町塚田川です。流木が撤去されたエリアでは、スコップで土を掘るなどして行方不明者の捜索が行われています」

住宅4棟が流され、中学3年の喜三翼音さん(14)ら2人といまだ連絡が取れない輪島市の塚田川沿いでは、範囲を河口近くの海岸にまで広げて捜索が続けられています。

現場ではきのう、安否が分からなくなっていた井角祐子さん(68)が遺体で発見されたほか、午後には市内の海岸2か所で男性2人の遺体が見つかりました。

県内ではこれまでに11人の死亡が確認され、6人の行方や安否が分かっていません。

一方、臨時休校となっていた市内の小中学校では、床上浸水した2校を除いて授業が再開され、校舎にも久しぶりに子どもたちの声が戻っていました。

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