防災アミューズメントパーク「nuovo(ノーボ)」(広島・安佐北区)は重機を操縦できる、いわゆる「重機オペレーター」を育成しています。

これまで全国の大規模災害での活動実績のあるボランティア団体「日本笑顔プロジェクト」が、展開する事業の一つでもあるnuovoと広島県を中心に食品やエネルギー事業を手掛ける広川グループが事業提携してこの夏に「nuovo広島」が完成。長野県を中心に拠点を拡大していて、西日本初の拠点が広島につくられました。

この日は3人の参加者が重機の講習を受けていました。

参加者
「西日本豪雨で、東広島市もたくさん被災しましたし、やっぱり何かできないかなっていうことは常々思っておりました。今回の企画があることを聞いて、ぜひやってみようと講習に受けるようになりました」

「nuovo広島」を運営する江藤さんに指導してもらって、伊東平キャスターも重機の操縦に挑戦しました。

今回、体験するのは小型車両建設機械の一つ、いわゆるショベルカーです。

伊東キャスター
「乗り込んだわけなんですけど、男子の憧れコックピット感がありますね。エンジン始動!さっきまでは高揚感というかわくわく感があったんですけど、全体的な揺れとか振動とか音とかで急に気持ちがグッと引き締まりますね」

操縦席にはたくさんのレバーが。移動のための走行レバーや、エンジンの回転数の調整レバーなど、あわせて8本…。

今回は、主にショベルカーのメインの動きをコントロールする2本のレバーを操作します。

まずは右手操作レバーで、前後の動きから…。手前に引くと重機の作業部位(ブーム)が上にあがり、逆に押すと下がります。そして、右手の左右の動きが、土砂などすくう"バケット"の開閉です。

左手は前後がアームの曲げ伸ばしの動き。一方、左右の動きで、機体の旋回させます。

伊東キャスター
「面白い!本当に力感なく操れている感じが楽しいです!」

それぞれの動きをうまく連動することによって、滑らかでスピーディーな操作ができるようになります。

まずは基本の「掘る」作業に挑戦です。

伊東キャスター
「ガーといって、バゲットを開いて、これぐらいかなここから下げて、違う!下げるはこっち!下げて行って…。1個ずつ整理しながらやっていってこれはできましたけど、これを自転車に乗るくらい簡単にやらないといけないんですね」

nuovo広島 江藤良輔さん
「重機に乗る時間で言うと平均ですと30時間乗っていだくと、大体自分のやりたいようにレバー操作できるようになります」

被災地では、重機を扱える人たちが被災者になっている場合も多く、重機はあるのに稼働できないケースもあるといいます。

日本笑顔プロジェクト 林映寿代表
「災害が大規模化していき、人間の力だけでは太刀打ちできないという状況が昨今の災害の特徴。そんなときに例えこの小型重機でも人間100人分の力を発揮するといわれているので、今年発生した能登もまだまだ復旧に時間がかかっている状況から、民間による技術ボランティアの派遣は重要じゃないかなと思っている」

続いて、nuovo独自の検定、被災地で活動できる基準を満たしたかを確かめる検定に挑戦しました!

被災地では私有地での作業が多く建物や、車などを傷つけない繊細な操作が求められます。

今回挑戦するのは初級の課題の一つ。ポールの周りをバケットをぶつけず回れるか検定します。合格なるか…

伊東キャスター
「あー!触れてしまった!」

土砂災害など、様々なリスクを抱える広島では、災害に強い人材の育成が求められています。

nuovo広島 江藤良輔さん
「楽しみながら体験していただくというのはこれまでなかった1番の特徴だと思いますので、この重機という普段運転できないものを使って楽しみながら重機の操縦スキルを学んでいただいて、いざという時には誰かのために役に立つ、自分たちの地域は自分たちで守れる力をみなさんにつけていただけるように、たくさんの人に通っていただければと思っています」

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