活発な前線の影響を受け、能登半島地震の被災地、石川県には大雨特別警報が発表されています。これまでに少なくとも3人の行方が分からなくなっている他、土砂崩れや浸水の被害が相次いでいます。
気象庁は午前9時すぎ、石川県の能登地方に線状降水帯が発生したと発表しました。
輪島市では午前9時22分までの1時間に、観測史上最大となる121ミリの猛烈な雨を観測したほか、輪島市や能登町に記録的短時間大雨情報が相次いで発表されました。
気象庁は午前10時50分、輪島市と珠洲市、能登町に警戒レベルが最も高いレベル5にあたる大雨特別警報を発表しました。
記者
「輪島市門前町の八ヶ川です。住民はあちらの堤防が地震により下がったことで氾濫につながったのではないかと話しています」
午前11時、氾濫が確認された八ヶ川。周囲の田んぼを覆い尽くすように泥水が流れ込みました。
国土交通省によりますと、輪島市中心部を流れる河原田川や、珠洲市の若山川など16の河川で氾濫が発生したほか、土砂崩れや家屋への浸水被害が相次いでいて、県は自衛隊に災害派遣を要請しました。
24時間に降った雨の量は午後3時現在、輪島で348ミリ、珠洲で255ミリといずれも観測史上最大となりました。
消防隊員
「(住民は)2階に避難とかになっている」
住民
「屋根は、この2階が雨漏りしてるもんで、タライやバケツ置いて一安心したら完全に冠水してしまった」
この大雨で石川県内では珠洲市で1人が死亡したほか、輪島市、珠洲市、能登町で合わせて3人の行方が分からなくなっています。
輪島市町野町では、高齢女性1人が崖崩れに巻き込まれ、生き埋めになっているということです。
珠洲市真浦町で、「川に流された人がいる」と住民から通報がありました。
また、国道249号の中屋トンネルで能登半島地震の復旧工事にあたっていた作業員4人と連絡が取れなくなっています。
ただ、道路の冠水や土砂崩れが相次いでいて、警察や消防が現場に辿りつけていない所があり救助や確認作業が難航しています。
気象庁は今後も災害がさらに発生する危険度が高まっていてるとして、最大級の警戒を呼びかけています。
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