赤い服にぎょろりとした目が特徴の工芸品「善知鳥彫ダルマ」です。青森市で100年ほど前に誕生しましたが、2024年1月に最後の制作者が亡くなりました。この伝統をなくすまいと、有志が活動しています。

悟りを開き、坐禅から立ち上がり踏み出そうとしているダルマを表現した「善知鳥彫ダルマ」。

誕生したのは1921年、大正10年ごろとされています。

作品は、樹木を割った時の自然な形を最大限にいかしているのが一番の特徴で、同じ作品は二つとありません。

2代目制作者 福井強さん(1987年の映像)
「心の目でダルマの姿を木の中から探し出すようにするのが、『善知鳥彫ダルマ』の根本」

その善知鳥彫ダルマは、2代目の制作者として活躍していた福井強さんが2024年1月に79歳で亡くなり、後継者がいない状況となっていました。

青森市ならではの工芸品が姿を消してしまうという危機感から、NPO法人おどろ木ネットワークは、伝承活動に取り組んでいて、20日から展示会を開いています。

約80点を集めた会場は、初日から多くの人が訪れ賑わっています。

NPO法人おどろ木ネットワーク 澤田新平 事務局長
「後世に伝えるためには私たちが2.5代目。2代目と3代目の間の2.5代という部分で、みんなで取り組んでいって、その中から3代目が現れてくれればいい」

善知鳥彫ダルマの展示会は、青森駅東口ビルの美術展示館で22日まで行われています。

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