街を歩いたり、車を運転したりしていると、「この道、どう通るのが正解なんだろう?」と思うことはありませんか?視聴者からギモンが寄せられた、愛媛県松山市内のちょっと複雑な交通ルールについて、警察に聞いてみました。アナタの街にも同じような“迷う道”があれば、もしかしたら参考になるかも……!
横断歩道は“3つ”なのに信号機は“1つ”!?
視聴者からのギモン1つめはこちら!
(松山市・30代女性)
「和泉交差点にある3つの横断歩道の渡り方が分かりません!」
「和泉交差点」といえば、高架橋上にある「松山環状線」と「国道56号」が立体的に交わる松山市和泉北の交差点。
依頼者が分からないというのが松山環状線・本線の高架橋の下にあるこちらの横断歩道で、松山から松前町方面に向かうケースです。
高架橋の下に、途中2つの安全島(あんぜんとう)を挟んで、3つの横断歩道が連なっていますが、松前町方面の信号機は1つだけ。
横断する際、どこから信号に従う必要があるのか分からないというのです。
答えを警察に聞いてみた!ちょっとした注意点も発覚
このギモンの答えを、愛媛県警・交通企画課の井上警部に聞いてみました。
愛媛県警・交通企画課 井上貴志警部
「左折用の道路上に設置されている横断歩道には歩行者用の信号が設置されていないので、この先の信号の灯火によらず横断することが可能。一方で、この先の横断歩道は歩行者用の信号機が設置されているので、灯火に従って横断する必要がある」
つまり、自動車の左折レーン上にある1つめの横断歩道は、青い三角形の標識が目印の「信号機のない横断歩道」なので、歩行者は安全確認をすればそのまま渡ることができます。
一方、その先の2つの横断歩道には対面する信号があるので、それに従う必要があるということです。
なお、左折レーン上の横断歩道では、ドライバー、歩行者ともに注意が必要です。
愛媛県警・交通企画課 井上貴志警部
「ドライバーは横断歩道に歩行者がいる場合、必ず直前で停止しなければならないし、その通行を妨げてはならない。歩行者も信号機のない横断歩道を渡る時は少しでもいいので手を挙げて車やバイクが止まったことを確認してから渡ってほしい」
なお、画像は国道56号の東側にある横断歩道ですが、対向車線側にある横断歩道を松前町方面から松山市方面に進む際も、全く同じルールが適用されます。
“ドライバーによって信号待ちの場所がバラバラな信号”とは…?
松山環状線周辺については、別の視聴者からこんなギモンも…
(松山市・50代男性)
「松山環状線の土居田にある副道用信号はどこで待つのが正解?」
依頼者がギモンを抱いているのが、ドン・キホーテ松山店の近くにある松山市土居田町の道路。
歩道橋に「副道用信号」が設けられていますが、その手前に止まれ=「一時停止」の標識の設置された道があります。
すると、こんな現象が…。
近藤雅之アナウンサー
「あちらのトラック、副道用の信号は赤ですが『止まれ』の標識ところで止まっています」
そう、副道用信号が赤だった場合、その先の交差点手前の停止線まで進んで信号待ちするドライバーもいれば、「止まれ」の停止線で信号待ちするドライバーもいるのです。
人によって停止場所がバラバラなこの信号。一体どちらが正解なのでしょう?
再び県警に答えを聞いてみた!
愛媛県警・交通企画課 井上貴志警部
「前方の信号はこの先の交差点の流れを整理するものなので『一時停止』の方向から来た車両の動きを規制するものではない。一度、一時停止の停止線で停止したあと、この先の交差点に接近し信号が赤色ならそこで停止してください」
この「止まれ」は隣の車線と合流する際に安全確認が必要なため設けられているもので、その先の副道用信号とは関係ありません。つまり、その先にある交差点手前の停止線で待つのが正解なのです。
逆に止まれで待つ車が増えてしまうと、車線変更をしようとする後続車の妨げになってしまいます。
愛媛県警・交通企画課 井上貴志警部
「合流する道路の状況を確認して、安全が十分に確認できた上で前方に進んでもらいたい」
こうしたルールを曖昧にしないことが、交通安全への第一歩となりそうです。
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